テラーノベル
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皆さんこんにちは!
もうひとつのエンドが見たいと言ってくれた方がいましたので、作っていきます!
だいぶ時間が経ってから作るので、話が噛み合わなくなっていたらごめんなさい!
それでは、スタート!
あら、また来たんですね。
こんにちは、案内人です。
ここに来たということは、もうひとつの結末を見に来たんですね。
それでは、案内させていただきます。
もうひとつの絶望の世界へ─。
しばらくして太宰は姿を消した。
あんな奴、居なくなって清々した…はずなのに。 胸が苦しくて、息が詰まって、どうしようもない。
誰か…助けて…。
それからまたしばらく経ったある日。
突然首領に告げられた。
「中也君。君には今日でポートマフィアを出ていってもらうよ」
…..えっ?今なんて言った?出ていく?もしかして…クビ…?
「…承知致しました。首領、今までありがとうございました。また何処かでお会いできたら嬉しいです」
あぁ、首領にも見捨てられちまったか。
「うん。何処かで会えたらまた会おう」
「…っ、ありがとう、ございましたっ!さよならっ…!」
「ふふっ、”またね”」
走って部屋から出た。そのまま自分の部屋に向かい、部屋の片付けと要る物だけまとめて、直ぐにこのポートマフィアを出ていった。
大丈夫だ。皆んなに別れの言葉は書き置きしてきた。
俺はこのまま、捨てられるのか。誰にも拾われず、一人孤独に死んでいくのか…。
あぁ、何でだろう。分かっていたことなのに。
涙が…止まらねぇ…。
外をぶらぶら歩いていると、ある光景が目に止まった。
「お母さん!どこぉ!お母さん!」
すると、お母さんらしき人が駆け付けてきた。
「ごめんね。お母さん置いてっちゃったね」
「お母さんのバカっ!」
「ふふっ、そうね。ごめんね。でもバカなんて言葉使わないの。分かった?」
「うん。ごめんなさい」
あれ、なんだこれ。心が冷たい…。あれが羨ましくて…仕方がない…。何で…。
俺はそれから数日、ホテルを転々として過ごしていた。…だが、あまり食事が取れなかった。
そんなある日。
「はぁ…はぁ、ッ、あ…っ」
バタッ
俺はぶっ倒れた。恐らく、ここ数日何も食べていないからだろう。食べ物が口に通らなくなり、こうなってしまった。
でも…どうしよう。ここは路地裏で人も少ない。助けてくれる人なんてきっといないだろう。
…あぁ、俺の人生…終わった…。
「大丈夫かい?」
…ん?何だ、誰か…目の前に…。
「しばらく何も食べていないみたいだねぇ」
…あれは、
「まあいいか。探偵社に連れてくよ。」
…誰、だ…?
ガチャ
「与謝野さん!?そ、その人は…!」
「あぁ、ポートマフィアの中原中也だ。道端でぶっ倒れてたから、連れて来たんだよ」
「えっと…中原中也さん…。なんだか、痩せているような…?」
「恐らく、ここ数日何も腹に入れてないんだろうねぇ。本当に馬鹿なことしてるよ」
「とりあえず、妾は医務室にコイツを運ぶとするよ。敦、しばらく傍で見守ってやってくれないか?」
「は、はい!勿論です!」
「ん、ぁ?」
あれ…ここは何処だ…?探偵社の…医務室…?
「あっ!起きましたね!中也さん!」
「…敦?」
「はい!お久しぶりです!体調はどうですか?」
「…?全然、何ともないが…」
「そうですか!なら良かったです!」
「…っ、!!」
駄目だ!探偵社なんて俺が居ていい場所じゃねぇ!早く、早くここから出ねぇと…!
「すまん敦!俺はもう行く!!」
「えっ!?行くって何処に!?」
「与謝野の奴によろしく言っといてくれ!!」
「ちょっと、待ってください!!中也さん!!」
バサッ
「…窓から出てった…。って、与謝野さん呼ばないと…!」
「はぁ、はぁ…はぁ…っ」
どれくらい走った?今何処にいる?…そんな時。
「は、ッ…ヒュ、」
探偵社の奴と一緒に歩く、ロングコートの男が居た。
あれは…太宰、だ…。
気付かれる前に逃げなければ。
「…ん?何か居なかったかい?国木田君」
「確かに、誰かいたような気もするな…」
「…っ!」
タッタッタッ
「おい待て!太宰!仕事が終わっとらんぞ!」
「国木田君がやって!」
「何故俺が…、ん?あれは確か…中原中也?」
やばい。気付かれちまった! 逃げるしかねぇ…!!
ダッダッダッ
「待て!止まれ!」
「はぁ、ッ、はぁ…はぁッ」
ガシッ
「中也!!」
「…ッ、や、めろ…!アンタ!離せ!!」
「あんた…?なんでそんなに他人行儀なの?私たち相棒でしょ!」
「俺たちはもう相棒じゃねぇ!!」
バサッ
「ちょっと!!待って中也!!」
…ここまで来たら、もう大丈夫。
てかこのアパート何だ?よく知らねぇな…。
入ってみるか…。
ガチャ
汚ったな!?何だこの部屋…!!
…ん?ロープが天井に吊り下げされてる…?
変な部屋だな。 でも…丁度良かったかもしれねぇ。
丁度、*死に場所が欲しかったんだ*。
首領に捨てられ、金もなく、生活も出来ない。
かと言って探偵社は俺がいるところじゃない。
…じゃあ、俺はもう生きる意味も無いんだ。
いっその事、一思いに死なせてくれ…。
俺は迷うことなくそのロープを握りしめ、飛び乗って首を引っ掛けた。
あぁ、苦しい…怖い…辛い…。
これが、アイツのやってた自殺なのか…。
太宰side
「ちょっと!!待って中也!!」
あぁ、行ってしまった…。折角また会えたというのに。
いいや。今日は仕事に戻ろう。また会えた時に話そう。
私はそのまま探偵社に戻り、サボりながらも仕事をした。…ちょっとだけ。
そして、真夜中、深夜零時。
家の扉を開けた。
「…ぇ、っ」
そこに居たのは紛れもない
「ちゅ…や…」
中也だった─。
「や、だ…嫌だ、中也!!中也ッッ!!」
彼を縄から下ろしても、返事は無く、体は冷たいままだった。
あぁ…そっか。
彼は、ポートマフィアを追い出され
お金も無く
探偵社に入る訳にも行かず
*壊れたんだ─。*
これにてこの結末は終了です。
あら?残酷でしたか?
ふふっ。言ったじゃないですか。
“この物語にハッピーエンドは無かった”と。
ほらほら、泣かないで。きっとまた、この私、案内人と何処かで会えますよ。今度はハッピーエンドの物語で。
それでは、またこの物語とは別の場所でお会いしましょう。
さよなら、皆さん。
コメント
3件
涙がァァ!!涙がとまんねぇですよぉ。。。。うぅッ。。。 そんなとこも大好きですけど!! 神なんですけど!! 悲しすぎた.... でも最っっ高に面白かったです!! 今回も神でした!!
最後まで見てくださりありがとうございます.ᐟ.ᐟ 誤字脱字等ありましたら教えてください(*ᵕ ᵕ)" ⚠このお話に全く関係の無いコメントはお控え下さい⚠