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**♬君に会えるだけでね 幸せなの**
**♬些細なことでも笑顔になれるの**
**♬ねぇ、もっとそばにいて**
**♬手をつないで、離さないで**
朝、目を覚ますと、昨日の余韻がまだ残っていた。
昨日は、初めて蓮と手をつないだ。
**「手、放さないからな」**
その言葉が頭の中で繰り返されるたびに、心臓がドキドキしてしまう。
嬉しくて、恥ずかしくて、もうどうにかなりそうだ。
「……はぁ、朝からこんな調子で大丈夫かな、私」
鏡の前で自分の顔を見つめると、ほんのり赤くなっているのが分かった。
(やばい、ニヤニヤしてる…!)
今日、学校で蓮と普通に接することができるのかな?
昨日のことを思い出すたびに、胸がキュンとしてしまう。
**学校に到着**
教室に入ると、すぐに友達が寄ってきた。
「ねぇねぇ、昨日デートだったんでしょ!? どうだったの?」
「えっ!? な、なんで知ってるの?」
「そりゃあ、見た人からの報告が入ったからね~!」
まさか、そんなに広まっているとは思わなかった。
(ひぃぃ…恥ずかしい…!)
「で? で? 何か進展あった?」
「え、えっと……」
(まさか”手をつないだ”なんて言えない!)
「特に、何も……」
そう誤魔化そうとした、その瞬間。
「嘘つくなよ」
後ろから聞こえた低い声に、心臓が飛び跳ねた。
「れ、蓮!?」
いつの間にか、蓮が後ろに立っていた。
そして、私の肩をぽんっと軽く叩くと、ニヤッと笑う。
「手、つないだだろ?」
「っ~~~!!!?」
私の顔が一瞬で真っ赤になったのは言うまでもない。
「うそ、マジ!? え、初手つなぎ!? キャーーー!!!」
友達たちが大興奮する中、私は机に突っ伏してしまった。
「……蓮のバカァァァァ!!!」
「お前が嘘つくからだろ?」
「だからって言うなぁぁぁぁ!」
**放課後**
その後、なんとか冷静さを取り戻し、放課後を迎えた。
蓮と一緒に下校することになり、二人で並んで歩いていると、ふと蓮がボソッと呟いた。
「……昨日のこと、そんなに恥ずかしかった?」
「え?」
私は驚いて彼を見ると、蓮は少し顔をそらしていた。
「いや、なんかさ、今日お前、ずっと俺のこと避けてる感じしたし……」
「そ、そんなことないよ!」
「……ならいいけど」
蓮が少し拗ねたように言うのを見て、私は少し笑ってしまった。
(ツンデレかよ…可愛いな)
「蓮?」
「ん?」
「……もう一回、手つなぐ?」
そう言うと、蓮は一瞬驚いた顔をした後、すぐにそっぽを向いた。
「……別に、いいけど」
(めっちゃ顔赤い!!!)
その反応が可愛すぎて、私は思わずクスクス笑ってしまった。
そっと差し出した手を、蓮がぎこちなく握る。
昨日よりも、少しだけ強く。
**♬君と歩くこの道**
**♬ずっと隣にいたいんだ**
**♬手をつないで、心つないで**
**♬もっともっと好きになっていくよ**
私はこのまま、蓮とずっと手をつないでいたい。
そんな気持ちが、どんどん大きくなっていくのを感じた。