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くり饅頭さんリクエストありがとうございます!
⚠︎露中
ロシア🇷🇺
中国🇨🇳
中国が敬語を使う時があります
死ネタあり
今日もまた人を殺す。
人を消すとき、我の中には何も生まれない。
終われば報酬が入る。金。金を受け取るための仕事だ。
感情など、そこに忍び込む余地はない。
標的の死体を片付けていく。
***
自分の家に戻ると、ボスからの電話。
電話越しでも声はいつも冷たい。
『今回もご苦労。次の標的は”ロシア”だ。3ヶ月以内に殺せ。あと、標的に関するファイルを送っておく』
『分かりました、失礼します』
受話器を置くと、部屋の空気がいつもより冷たく感じられた。
机に戻り、送られてきたファイルを開く。
写真、行動パターン、交友関係、よく行く店の位置。 生活圏の地図が淡々と並んでいる。
仕事ならば、ここからルートを引き、接触の口実を作り、信用を築いて、隙を突く。
そう、簡単な事だ。
ファイルを閉じ、我は手順を再確認した。
偶然装うより確実なのは、仕事として正面から接触を持つことだ。我の名刺は既に用意されてある。
仕事ならば理由も自然で、相手の警戒心を解くのも容易い。
偶然よりも「必然」のほうが隙を生むからだ。
2週間後
面接に受かり、ターゲットがいる仕事場に就くことが出来た。
🇨🇳「これから、よろしくお願いします」
🇷🇺「あぁ、よろしく」
ターゲットは、我よりも身長が高く、顔はそれなりに整っている方だった。
それに、無駄のない仕草と低い声が印象に残る。
外見は冷たそうなのに、挨拶のとき少し目尻が柔らかくなる。
その僅かな緩みを、俺は妙に覚えてしまった。
最初の一週間は、仕事に徹した。
俺は「新人」として自然に振る舞う。
ターゲットは、必要最低限の指示だけを与え、それ以上を求めなかった。
冷たいようでいて、過不足のない態度。
そういう距離感がむしろ心地よかった。
ある日、書類を抱えて廊下を歩いていたとき、寝不足でバランスを崩し、束ねた資料を床に散らしてしまった。
我が慌てて拾い集めようとすると、大きな手が書類を拾った。
🇷🇺「大丈夫か?」
🇨🇳「ご、ごめんなさいアルっ…あっ」
つい口癖の”アル”が出てしまった。
失敗した。それも、ロシアの前で。
🇷🇺「気にするな。誰にでもある」
低く、静かな声。
差し出された書類を受け取りながら、胸の奥で何か小さく動くのを感じた。
だがすぐに、何かを押し殺す。これは任務だ。感情なんか要らない。
数日後、昼休みに偶然食堂で席が隣になった。
無言の時間が数分続いた後、ロシアの方から口を開く。
🇷🇺「中国、仕事には慣れてきたか?」
🇨🇳「……ええ、まあ。少しづつですが」
🇷🇺「そうか。それならよかった。…あと、口癖?は別に気にしないから。中国もそっちの方が言いやすいだろ」
🇨🇳「ありがとうアル…あと、タメ口でいいアルか?」
🇷🇺「あぁ」
会話はそれで終わった。
だが、短いやり取りの余韻が妙に心に残った。
その夜、帰宅して報告をまとめる。ボスに伝えるのは「接触に成功し、良好な関係」という冷たい文面だけ。だが紙に打ち込む指先に、我は僅かな遅れを感じていた。
──2ヶ月後
職場にもすっかり馴染んでいた。
昼休みにロシアと並んで食事を取ることも増えたし、帰り道に同じ電車に乗ることもあった。互いの仕事ぶりを自然に褒め合い、時には雑談で笑う。
そうした何気ない日常が、妙に心に沁みていく。
その夜、携帯が震えた。
画面に表示された番号を見ただけで、胸の奥が冷えた。
『──よくやっているな。だが、残りは1ヶ月だ。必ず仕留めろ』
短い言葉。命令だけを告げる冷たい声。
我は、無意識に唇を噛んでいた。
🇨🇳「……了解…」
返事をした途端、喉の奥から熱が込み上げてきた。
携帯を置くと、視界が滲んでいることに気づく。
涙──我には不要なもののはずだった。
🇨🇳「……何で、泣いてるアルか……」
任務だ。金のための仕事だ。そう言い聞かせる。
だが脳裏に浮かぶのは、無表情で冷たい写真の「標的」ではなく、昼休みに差し出してくれたコーヒーや、不器用に笑った横顔。
いつの間にか、ロシアの存在が「仕事の対象」から、もっと違うものへと変わってしまっている。
残り1ヶ月──その言葉が頭にこびりついて離れない。
それでも日々は続いていく。任務を進めるために、我は変わらずロシアの傍にいた。
ある日の昼下がり、残業続きで疲れがたまっていた我に、ロシアは何気なく声をかけてきた。
🇷🇺「中国、顔色が悪いな。無理してないか?」
🇨🇳「……大丈夫アル。ただ少し寝不足なだけ」
🇷🇺「……」
そう言っても、ロシアは引き下がらなかった。
机の端に置かれていた紙コップを手に取り、俺の方へ押しやる。
🇷🇺「さっき淹れた。飲め。少しは落ち着くだろ」
差し出されたコップから漂う香り。温もりが、指先に伝わる。
その一瞬だけで、胸の奥が妙に痛んだ。
……優しさなんて、暗殺者の我には必要ないはずだ。けれど。
🇨🇳「……ありがとアル」
どうしても、ロシアには感情を出さずにいられなかった。
あぁ、我、ロシアのことが好きなんだろうな。
この温もりだけが真実で、他はどうでもいいように思えた。
最後の日
我は、倉庫にロシアを呼び出した。
銃を隠し持って。
🇨🇳「我……ロシアに言わなければいけないことがあるアル」
ロシアは静かにこちらを見つめる。
🇷🇺「……」
拳銃を取り出す。手が震える。撃ちたくない。
🇨🇳「な、なんで驚かないアルか…?」
🇷🇺「…前から知ってた。だけど、お前のことが好きだから…中国がどうであれ、一緒に居たかった」
🇨🇳「ずるいアル…我も好きだから…」
自分でも何を言ってるか分からない。
だけど、ロシアには永遠に我のことを覚えていてほしい。
だから、
自分に銃口を向ける。
🇨🇳「我たち、出会わなかった方が良かったアルな」
バンッ
🇷🇺「…は?… 」
***
目の前には、血まみれで倒れている中国。
🇷🇺「……中国」
腕で抱き上げる。
唇に触れると、まだ温もりが残っていた。
だけど、涙は出ない。
中国が、俺の為に死んでくれたことが心の底から愛おしく感じてしまう。
🇷🇺「…俺、お前なしでは生きられないな笑」
最後に、俺は冷たくなり始めた中国の血に濡れた唇に、そっとキスをした。
そしてーー
バンッ
ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙。
くり饅頭さん大変申し訳ございませんでした(´;ω;`)
投稿をサボってしまった挙句、雑になってしまって🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️🙇♂️
切腹してまいります(嘘です。しません)
ではまた!