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これ番外編だから見なくていいや〜と思ったそこのあなた!これまじで関係あります!もう1人の世一の話です!

なので今回は注意書きなしです(๑•̀ㅁ•́ฅ✨(これは決して作者が面倒くさくて書いてないわけではないです)((本当はそうです))

では!どうぞ!



俺の人生は、ずっと狂っていた。毒親の元に生まれて、俺を信じてくれていた親友が引っ越してしまい、唯一俺に希望を与えてくれたドイツ人の友達もドイツに帰ってしまった。その上、もう1人の親友だった筈の人に裏切られて、学校で虐められる。

毎晩毎晩、ベッドの中で泣きながら思っていた。

なんで俺ばっかりこんな目に逢わないといけないの

と。

辛くて、苦しかった。もう無理だと思った。この世から誰にも気付かれずに消えてしまいたいとも思った。それぐらい苦しくて、救いようがなかった。

最近は、目を閉じるだけであの時のことが思い浮かんで、不眠症気味になってしまっていた。鏡で見ても、顔色は青白く、正気が無さそうに見える。それに、目の下のクマが酷い。最近は誰とも関わっていなかったから、気にしなかったけど。

___それに、もう終わる。1週間後の夕方頃、多分ネットニュースは男子高校生の自殺で大盛り上がりだろう。その時にはとっくに俺はいないから分からないが。

本当は、、、。叶うことならもっと生きていたかった。だけど、俺みたいに歪んだ奴を、世間が簡単に許す訳では無い。この世界は小さな丘でできていて、みんなが綺麗で同じ形の花を咲かせているのに対して、俺は大きくて形も歪だ。大きくて歪だったら、ほかの花に栄養が行かなくて、嫌われる。だから、形を縮めたり、無理矢理形を変えないといけない。だけど、そんな器用こと俺にはできっこない。

だから、こうするしか無かった。

だけど、海に着いてじっと下を見た瞬間、怖くなって足がすくんだ。無理だった。首を吊れば行けるんじゃないかと思った。だけど、息が苦しくなって来たところで縄が切れ、地面に頭を打った。ODもやってみたけれど、気絶しただけですぐに起きた。

何もかも、ダメだった。

俺は、こうやって死ぬことすらできない。ビビって飛び込めなかったり、神がいらないお節介を焼いて、俺を変な所で助けたり。

俺の精神はもう追い込まれていた。

サッカーは元々学校で廻とやってたから、今は1人じゃできない。廻は、いつも「世一は凄い才能を持ってる!」と褒めてくれた。冴も、俺と楽しくサッカーをしてくれた。凛だって、、、。瑠亜くんが凛を誑し込む前は俺と楽しくサッカーをして、たまに笑って褒めてくれた。なのに。

俺は、何処で道を間違えたんだろう。

そんなことを考えて、俺は眠りについた。一生この目が覚めなければいいと思いながら。


パチリ、と目を覚ますと、そこは病院だった。ツンとくる匂いが鼻腔をくすぐる。点滴が何本も刺されている腕は、見るからに痛そうだった。

ふと横を見ると、涙の跡があった凛がいる。目の下にはクマが出来ていて、着ているハイブランドであろう服も、くしゃりと曲がっていた。

その姿が昔の凛を思い出したような気がして、泣きそうになりながらそっと凛の頭を撫でた。

すると、凛の目がゆっくりと開かれる。まず、俺を見て凄い驚いた目をした。そして、俺を力強く抱きしめる。それを見つめながら、思わず泣いてしまった。

もう無理だった。凛に久しぶりに抱き締められたことが嬉しすぎて。ポロポロとこぼれ、凛の服を濡らす涙に凛は何も言わず、グッと胸元に俺の頭を寄せてくれた。


「俺と、凛が、、、付き合ってる、、、。」

「ああそうだ。俺が告白した後、潔は一緒に帰っていた時に飲酒運転をしていたトラックに跳ねられて1ヶ月意識不明だった。」

「、、、そう、なんだ。」

どうやら俺は、逆行、というものをしたらしい。凛はその手のものに詳しい友達がいて、そこから情報を貰ったのだと。逆行、、、と呟いてみる。確かに、全然前の凛と違う。この世界の凛は、ツンとしてるけど優しくて、めっちゃかっこいい。こんなこと言ったら、俺が元いた世界の凛に失礼かもしれないけど。

そう思っていると、凛が話しかけてきた。

「それで、お前の世界の俺はどうなんだ。」

どきり、とした。目を思わず見開いてしまうと、凛が舌打ちをして、「やっぱりな、、、。」と言った。俺は迷惑をかけてしまう。この世界の本当の俺に、それとこの世界の凛に。そう思い、悲しくなると、

「おい、世一。」

と凛が言った。そのまま、顎をあげられて、目を合わされる。

「いいか。俺の潔は、お前が想像するような弱っちいやつじゃねぇ。最初はびっくりするだろうが、1ヶ月、、、いや、1週間もあれば、すぐ慣れる。」

「、、、本当、ですか。」

「ああ。お前が戻れる時には、潔は、あっちの俺にガツンと言ってやってる。潔はそういう奴だ。」

だから、お前は何も心配すんじゃねぇ___。そういった凛の瞳には、決意が浮かんでいて。あぁ、この世界の凛は、この世界の俺を信じているんだな、と思った。

俺は、凛の鍛え抜かれた胸に身体を預けて、大きな声で泣いた。いつか、戻った時に俺がいた世界の凛があの時のように戻っているように。そう信じて。





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