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stxxx
青桃
ご本人様には関係ありません
ツンと鼻につく匂いで目が覚める。周りを見てみると恋人の赤がタバコを吸っている。俺はしばらくタバコを吸う彼のことを眺める。するとこちらに気がついて、
「なぁにみてんの?」
と笑った。俺はそんな赤に、
「別に・・・ただタバコって美味しいのかなって思って。」
と応える。彼は驚いたように目を見開いて少し考えてから悲しそうな顔をして、
「桃ちゃんにはおすすめしないかなぁ」
といった。どうしてだろうと思っているとそれを察したのか彼はタバコの火を消し、
「桃ちゃんには長生きしてほしいからね。タバコは吸うたびに命を蝕んでいくんだ。だから桃ちゃんはタバコは吸わないで。」
といった。俺はまるで赤が自分は死んでもいい人間だと言っているような気がして思わずその唇にキスをした。そして、
「俺は赤にも長生きしてほしい。俺とずっと一緒にいてほしい。死ぬときも一緒がいい。死んでも一緒がいい。だから、そんな悲しそうな顔しないで?俺がずっと赤のそばにいるから。」
と彼の頬を両手で挟んで言った。
その日から赤はタバコを吸わなくなった。
end