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保健室のベッドで眠っていた
緑谷出久は、誰かの声で目を覚ました。
「…ん、ここ…」
目を開けると、すぐ横にいたのは
麗日お茶子だった。
「デクくん!起きた!?」
「う、うららかさん…?」
少し遅れて、ベッドの足元から声が飛んでくる。
「やっと起きたかよ、寝すぎだろ」
腕を組んで立っていたのは
爆豪勝己。
「か、かっちゃん!?なんでここに…!?」
「うるせぇ、たまたまだ」
(絶対違うよね…)と内心思いつつも、緑谷は少し嬉しそうに笑った。
そこへ、カーテンの隙間からひょこっと顔を出したのは
蛙吹梅雨。
「熱、まだあるみたいね。無理しちゃダメよ、緑谷ちゃん」
「ご、ごめん…みんなに迷惑かけて…」
すると、お茶子がすぐに首を振る。
「迷惑じゃないよ!むしろ、いつもデクくん頑張りすぎなんだよ」
「そうだぞ、たまには休め」
珍しく静かな声でそう言ったのは、
飯田天哉だった。
「クラスのことは我々に任せたまえ!」
その言葉に、緑谷の胸がじんわり温かくなる。
「…ありがとう、みんな」
すると爆豪がふいに近づいてきて、机の上に何かをドンっと置いた。
「ほらよ」
「え?」
見ると、それはスポーツドリンクだった。
「水分取れって言われてんだろ」
そっぽを向きながら言う爆豪に、緑谷は目を丸くする。
「…かっちゃんが…?」
「なんか文句あんのか!!」
「な、ないです!!ありがとうございます!!」
そのやり取りに、お茶子と梅雨はくすっと笑う。
少し騒がしくて、でも優しい空気の中で、緑谷はゆっくりと起き上がる。
「…なんか、元気出てきたかも」
「それはよかった!」とお茶子。
「でも、まだ安静ね」と梅雨。
「完治するまで訓練禁止だ」と飯田。
「無理すんなよ」と、ぶっきらぼうに言う爆豪。
その全部が嬉しくて、緑谷は小さく頷いた。
「うん。ちゃんと治す」
——仲間がいるから、また頑張れる。
そう思いながら、緑谷はゆっくりとドリンクを口にした。
かかお
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夏葉