꒷꒦꒷꒦꒷ ??視点 ꒦꒷꒦꒷꒦꒷
お昼過ぎの病室。
静かで聞こえるのは私の吐息だけ。
『……』
ベッドの上に座り、本を読んでいた。
……いい話だな、なんて呑気に思っているとコンコンと軽くノックされた。
『…?』
看護師さんかな?なんて思いながら本をパタリと閉じ、ドア付近に目線をやる。
ガラガラッと扉が開く。
……そこに居たのはピンク色の髪でサイドテールをしている、よく知っている人だった。
瑞希が帰った後、瑞希に掛けてもらった言葉を思い出す。
『…「救われた」、か』
『…………』
真っ暗な目に少しだけ光が宿る。
……それでも、…それでも…、
私は瑞希を傷付けたと思ってるし、ニーゴにも迷惑を掛けたと思っている。
『…だから、私に……、』
『……私はニーゴに戻る資格なんて無いのよ』
静かな空間にポツリ、ポツリと言葉を漏らす。
その声はよく響いた。
……そして、隣の病室の少女にも聞こえていた
栄養失調で倒れて病院に入院する事になったあの日から早5日。
『はぁ……困ったな、』
今日の分の日記を書こう、なんて思いながらパラパラとページを捲り、ボールペンを手にした。
『カップラーメンが食べたい、って事でも書こうかな…』
ぼんやりと窓を見つめていると、隣の病室から声が聞こえてきた。
小さくてよく聞こえないけど、響いている。
『……?』
こんな事本当はしちゃいけないけど、声が聞こえる病室の方へ耳を澄ます。
「ーなーて……」
『……??』
「私はニーゴに戻る資格なんて無いのよ、」
『……!』
それはハッキリと聞き覚えのある声で聞こえてきた。
……どうして、どうして……?
気付かなかった、気付けなかった…な。
幻聴なんじゃないか、と思わせたい所だがこればかりは信じるしか無かった。
『……絵名、だ…』
それは私の目から更に光が消えるようだった。
100日後に自✘するかもしれない私の日記
近日公開予定。
11日目
今日は暁山が絵名のお見舞いに行ってくれた。
……これで絵名が少しでも救われてりゃ良いんだが…、
…あ、そうそう。
暁山がくれたフルーツを剥いてやったら美味しそうに食べてたよ。
…ずっと笑ってたらいいのにな、
彰人
コメント
9件
とうとう奏ちゃんまで… でも、4人が同じ想いを持ったなら、何かが変わってくれるはず――?
そりゃ、カップラーメンとかしか食べてないし栄養失調だよな、