「シン…やめろっ…」
「どうして…ですか?」
「どうしてって……」
「俺たち付き合っているんですよね?」
「…そう…だな」
「だったら…」
「お前はまだ18で…」
「来月19になります。もう成人した大人です。なのに…恋人なのに、同じ屋根の下で一緒に暮らしているのにキスだけしかさせてもらえねぇって変です」
「だからっ…」
「恋人って肩書きだけなら、いらないんですよ…俺は今以上を求めているんですから…」
「それには…簡単には応えらんねぇな……」
「いつまでひとりで寝ればいいんですか?いつになったら一緒に寝てくれるんですか?」
「当分は無理…だな…」
「わかりました………それじゃひとつだけ湊さんに教えてあげます…」
「……なんだよ…」
「俺が頭の中でどんな風にアンタを抱いているか……」
「は…?」
「想像したことないでしょ?」
「す…するわけねぇだろ…っうか、勝手に想像してんなっばかっ!」
「俺に組み敷かれてヨガるアンタを妄想して何度も抱きました。でも…」
「……」
「顔が見えないんです…何度抱いても、そん時の表情は想像では全く浮かんできませんでした…」
「……」
「本物がこんな近くに居るのに……見ることすら叶わないんですね…」
「おぃ……」
「すみません。離れます…まだしばらくは、表情の見えないアンタをひとりで抱きます………おやすみなさい…」
「…シン……待って……」
「………その気に…なりましたか?」
「……お前は俺がどんな想像しているか聞かないのか…?」
「少なくとも、俺みたいな妄想はしないんでしょうね…」
「するだろっ……」
「え……」
「俺だって…お前と付き合ってるんだし…その…そういう事を想像ぐらい…するよ…」
「へぇ……湊さんは、それで…それだけで満足なんですか?」
「満足…とかそんなんじゃなくて、けじめの問題だ…」
「けじめ?…違うだろ……アンタはいつも何かに怯えている。ねぇ湊さん……アンタは何にそんなに怯えてんだよ…」
「怯えてなんか…」
「じゃあ…何?」
「……………抜け出せなくなる」
「何から?」
「お前から抜け出せなくなって…離したくなくなっちまう…」
「離さなくていい…俺がアンタから離れるなんて絶対ない。何度もそう言ってるのに…まだ俺の事信じられない?」
「そうじゃなくて…」
「俺の身体も心も全部…アンタだけのものなんですよ。だから、奪ってよ…湊さんだけのものにしてくださいよっ!」
「………本当に……いいんだな…?」
「当然です」
「後悔しねぇか…?」
「すると思いますか?それに…後悔するのは湊さんの方じゃないんですか?」
「さぁな…」
「煮え切らねぇな…おっさん…。何もしないで後悔するより、してから後悔しろよ。ってか、後悔なんかできないくらい気持ちよくしてあげますよ」
「ばっ……」
「俺じゃなきゃだめになるくらい…」
「…生意気なクソガキだな…その言葉、忘れんなよっ」
「で…?試してみます?俺にどっぷりハマるかどうか?」
「そう……だな…試さねぇとわかんねぇからな…」
「抜け出せなくなる覚悟しといてくださいね」
「随分な自信だな…シンちゃん…」
「何度もシュミレーションしてありますから…」
「妄想と現実の違いを教えてやるよ…」
「それは…楽しみです……」
【あとがき】
シンみな 楽しい笑
それでは、また…
2025.2.19
月乃水萌
コメント
8件
え!なにこれ! なんかいつもと違う感じじゃないですか🫣 続きが楽しみです😍
シンが煽ってる感じもいいですね♡♡しかも実は湊さんもシンで想像してたなんて、、、笑 可愛すぎます🤦♀️また楽しみに待ってますね💚
ちょっと煽り口調なシンちゃんも、想像をしてるシンに動揺してる湊さんも、どっちもめちゃくちゃ可愛いです💕🤭