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コーン、、、コーン、、、、
鐘の音が鳴り響く、この場所。
みんなの「おめでとう!」の声一つ一つが心地よい。
夢だった。結婚を俺は果たしたんだ。
「あなたは、その健やかなときも、病めるときも、常にこれを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、これを守り、その命の限り、固く節操を守ることを誓いますか?」
「はい、誓います!」
そうして、始まった俺の結婚生活。
これから幸せな人生を送る。
若い男と女。
新婚旅行でアメリカに行くことになった。
「花街 星凪(カガイ セナ)さんと、花街 流星 (カガイ リュウセイ)さん、ですね。パスポート異常ありませんでした。行ってらっしゃいませ」
手荷物検査も異常無しで、そのまま飛行機に乗った。
12時間程のフライトで、無事アメリカに着いた。
二人で自由の女神を訪れたり、街をブラブラ歩いて、美味しそうなものがあったら食べて、幸せな時を過ごした。
「見て、期間限定品レモンシェイクだって」
星凪がそう言いながらとある飲食店を指を刺した。
そのまま、その飲食店に入り、レモンシェイクを注文した。
初めて、飲むレモンシェイク、まずあまりレモンシェイクと言うものを聞かない。
酸っぱいが、美味しい、不思議な味。
彼女の酸っぱそうな顔を見るとなぜな微笑んでしまう。
「なぁ、星凪、俺今幸せだよ、一生そばにいるから」
「どうしたの急に」
「なんとなく?」
「何それ、私も幸せだよ」
星凪は笑いながらそう言ってくれた。
お店の中で二人で笑いあった。
「Stick ‘em up!(全員手を上げろ!)」
1人の男が店に突然入ってきて、ピストルを構えながらそう言った。
俺は素直を言うことに従った。
でも、彼女は警察に通報しようとしていた。
その行動を見た強盗が「What are you doing?(お前何やってる?)」っといいながら発砲した。
銃弾は星凪の頭に直撃した。
「星凪!!!」
威嚇射撃のだったのか、元から頭に打つつもりだったのか。
そんな事今はどうでもいい。
頭から血を流し、倒れた彼女を俺は抱きしめた。
彼女の体が徐々に冷たくなっていく。
強盗はいつの間にか逃げ出していた。
その隙に店員も、他の客も逃げ出していた。
お店に残されたのは、俺と死体。
俺は1人の泣いた。泣き叫んだ。
泣き叫んでも、その場に残ったのはレモンの香りだけだった。
幸せにする、守る、そう式場で誓ったのに!
俺は何も果たせてない!
俺は自分を憎んだ。
自分が殺った訳じゃないのに、深い罪悪感に襲われた。
人生で初めて人を殺したいと思った。
神様、俺は妻を殺した奴を絶対に殺します。
どうか1度だけ、人を殺すことをお許しください。
俺は遺体を抱きながら、神に祈った。
警察が来た。誰かが通報したのだろう。
そして、遺体は回収され、俺は事件について聞かれた。
俺は、知ってる限りのことを全て話した。
日本に帰国後、日本の警察からも、事情聴取を受けた。
遺体は輸送され、葬儀が行われるそうだ。
それを聞いた。友達、星凪の親、星凪の親戚から、一斉に連絡が来た。
友達からは、俺を慰めるかのようなメッセージ。
でも、親からは俺を酷く憎むかのようなメッセージが届いた。
それは彼女の父親の川上 白雄(カワカミ アキオ)だった。
みんな心配の声の中、その男だけが俺を攻めた。
まずそもそも、彼は俺と星凪の結婚に反対だった。
「こんな男に娘は任せられん」っと俺に会う度に言ってきた。
星凪の母親は俺のことを認めてくれていた。
星凪お星凪の母親が毎日頼み込み、俺と星凪は結婚できた。
人は誰しもずっと幸せでは無い、いつか不幸は訪れるものだ。