2限目
先生「ーーーーーーーーーー」
「ガラガラ」「あっ、拓乃」梨沙が気づいて言う。「おはよう、寝坊魔」「えっキモ。何そのあだ名」先生が4人の会話を促すために言う。「前橋さんは、宿題出してね。あと、教科書34ページだから」「アッはい」拓乃は失礼の~。先生に対してアッはいはないだろ。後で叱っとくか。
暇~、うーん。つそうだ!「ねえ、これ読んでみて」そう私は蓮に小声で言う。「何?」蓮は紙に書いてノートの切れ端に書いてあるものを見る。そして、私を見て苦笑い。「これどう思う?」「え~いいんじゃない?いいと思うで」「そうやんな~、拓乃に見せたらどんな反応するかな?」
「怒るだろ」私は拓乃に紙を回す。拓乃は私と蓮を見て、顔をしかめる。「やっぱりか」私は言う。「ふっ」それに対して蓮はまた苦笑い。あれは、こんなささやかな日常を描く私たちに訪れる事件である。拓乃は怒ったような顔をした後、私達に紙を返そうとした。その時だ。先生が通りかかって紙が先生にたったのだ。…..
あっ、やばいやばいやばい。先生にバレた
蓮と私と梨沙と拓乃は真っ青な顔で顔を見合わせた。
紗枝どうしよう。蓮お前からだろ。梨沙ざまあ〜。
「これ、伊勢野さんが持っていたやつだよね。なんで前橋さんが持ってるんですか?授業終わり、先生のところに来てください。」
拓乃俺、渡されただけなのに。
お前らのせいだぞ。
紗枝ごめん。それよりどうしよう。
だって
あの中身…
蓮…
「キーンコーンカーンコーン」
「これで算数の授業を終わります。」
クラス全員(4人組を省く)「終わりましょう。」
終わった直後、拓乃は重そうに先生の方へ行く。声は聞こえないでも、何となく分かる。そろそろ呼ばれるんだろうな。多分残りの二人もそんな気持ちだろう。私より軽くても。
「伊勢野さん、芦塚さん、菊池さんちょっと来て。」
とうとうか……
「聞いたんだけど、これ伊勢野さんが回したの?」「はい。すみません」
「こういうのは良くないし、ましてや授業中だからね」
「はい」
「「「「すみませんでした」」」」
「分かったならいいけど、気をつけなさいよ。次やったら電話だからね」
「「「「はい」」」」
そうして、場の空気は悪いままこの日の学校は幕を閉じたのだった。







