テラーノベル
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君は何を望むのだろう。何を求め、願うのだろう。 ――(僕)は君がいてくれるだけでいい。
君は今求めるとしたら何を望むかい?
「ーーーーー(わからない)」
それはとても良く晴れたある夏の日。
ひとりの寂しがり屋な青年が創り出した1つの、
優しい現実――――
誰かが泣いている。
「――――――!」
その誰かの頭に僕は手を乗せると、
「心配しなくていい――――「起き、て!」っあ!」
撫でようとして夢から現実へと布団を剥がされると同時に吹き飛ばされた。
僕は強かに打った箇所を擦りながら犯人である同居人を、
「痛いじゃないか『ニヒツ』……!」
ジト目で睨む。
だが栗色の髪を肩まで伸ばしっ放しの赤い目の彼女は無表情のまま僕を見つめ、
「朝、から、起き、ない、『レイ』、悪い」
そうたどたどしくもしっかり言う。
食欲を誘う匂いと、窓から差し込む太陽の光を見て、そこで僕は今が彼女言う通りのお昼頃だと気づく。欠伸を交えつつ、
「もう少し優しく起こしてくれても良いんじゃないかなぁ――へぶっぅ?!
「ベチョッ」と音を立てた硬めのスポンジは僕の顔面へと投げられ接触後床へ落ち、彼女は無言で寝室から出ていった。
朝ごはん食べずに待っていてくれていたんだろうなぁ…………スポンジ……濡れてる……哀しい……
暫し感傷に浸っていたら扉が開き、
「スポンジ、おかわ、り、したい?」
次弾を装填した彼女が現れたので僕は、
「いえ!断固拒否します!」
慌てて立ち上がり彼女の後を追うのであった。
〜朝昼兼用〜
温めなおされていた彼女のご飯は相変わらず美味しい。
みずみずしい葉のサラダには甘酸っぱいドレッシング。熱々で厚みのあるステーキに庭で育てている穀物を炊いた雑穀米。魚のアラで出汁を取り手を加えた汁物。あとは食事の友!漬けた野菜!
「ん〜ん!ニヒツのご飯はいつも美味しい!!」
そう声を上げうまうま食べ進む僕を見ながら、
「んっ、あり、がと」
彼女はニカッとする。
3年前から料理の腕を上げ続けているので最近はその美味さに惚れ込んでしまい毎食作ってもらっている。あ、寝坊して1食逃したの惜しいなぁ。
「ねぇ、ニヒツ」
僕は食べながら、
「ん?な、に?」
優しく微笑む彼女を見つめ、
「家族が居るって良いね!」