コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「シグマ君!あのね!」
「悪いが、仕事が在るんだ。後にしてくれ
後、今日から2日間出張に行って来る。」
「あ、、、、うん!分かった!待ってるね!!」
何時からだったろうか、シグマ君が私に見向きもしなく成ったのは。
私に魅力が無くったのだろうか、嫌われたのだろうか、もしかして女性と交際しているとか、?
そんな邪な思考が私の脳内を支配するのに大した時間は掛からず、
[そんな訳ない。シグマ君は僕を愛してる]
と思い込む事すらままならなく成ってしまった。
不安で、憂鬱で、胸を焼かれた様な気分だ
もうすぐ捨てられてるのだろうか、
嫌だよ、そんなの、嫌だ、ならもう死ぬしかない
「お母さん」
ふと、愛おしい一人息子からの呼び掛けで頭が冷える
「ん?どうしたの?フェージャ!」
ぱっとニコリと笑い、フェージャの顔を見つめる
危なかった、首の皮一枚ギリギリ残った気分だ
「大丈夫ですか?」
嗚呼、息子にまで心配されるなんて、酷い親だ。
これじゃあ、親失格じゃないか
「ん?大丈夫だよ!!」
なんとか出した答えだが、フェージャは嘘だとでも言う様に眼光を鋭く光らせた
「お父さんが仕事ばかりで女が出来たと疑ってるんですか?」
その一言で、文字通り頭が真っ白に成った。
自分でも、普段より目が見開かれたと自覚した程で、人生で初の感覚だった。
「五”月”蝿”い”!!!!!!!!!!!!」
ドカッ
そんな鈍い鈍い音がした。
何の音か分からなかった
「痛い、ですね」
何時もは出ない程の叫び声が出て、目の前の彼を怒りと苦しみのまま撲り付ける
頬に手で覆い、氷よりも何よりも冷徹で冷酷な瞳が、僕を睨み付ける。まるで犯罪者でも見ているかの如く
その眼にやっと現実へ引き戻された。
僕は、実の息子に暴力を振るったんだ、
その時、叫び声が聞えた。
蹲り、眼を腫らす自分以外に根源は居ないと云うのに
「ぇ、あ、え?フェージャ?殴った?僕が?フェージャを、?
嘘だ、やだ、許して、嫌だ、捨てないで、」
良い歳した大人というのに、床に尻餅を付くフェージャに泣き付いた。
人生で初めて他人にこんな姿を見せた。
シグマ君にも、他の誰にも見せた事は無かった
何時も笑って、嗤って、微笑って、嘲笑われていた
弱い自分を見せた途端飽きられて捨てられるんじゃないかと思い込んで、変人を演じ続けた。
学校では、家では、避けられ忌み嫌われた
でも、シグマ君と居る時間は楽しかった、のに、
自身を凡人と思い込み無理をする莫迦な彼には死んでも解からないだろう、が。僕達の差は明白ににそれでいて残酷に出ていった
其れが苦しくて、羨ましくて、ぐちゃぐちゃになって、彼と碌に目も合わせられ無く成った。
僕に最後に残されたのは、フェージャだけなのに、
僕が殴った、僕が傷付けた、
「捨てませんし、許しますよ。
ただ、僕も人間ですし、傷付きましたですので、慰めてくれますよね?」
彼はニヤリと微笑んだ。まるで玩具を見付けた子供の様に
「これで、僕達は結ばれますね♡」
「や”だ”ッ、いやだ、ッ、やめて、!!」
「辞めませんよ?それとも、許されなくていいんですか?僕に捨てられても「続けて良いからッ、捨てないで、」
僕、実の息子とえっちしてるのか、
「何考えてるんです、か!!!!♡」
僕なんかより頭脳指数が高い彼には僕が下らない事を考えていた事何て手に取るように解るようで、
思いっきり腰を奥へと打ち付けられる。
最近、シグマ君とレスだったからか久々の其れに痛くて、苦しくて涙が出てしまった
「あ”!!!、や”ら”、痛”い”痛”い”か”ら”!!!」
無理矢理抉じ開けられたそこはヒリヒリとした熱と共に、血で大理石の床を紅く彩る
「それも唆りますけど、ちゃんと喘いで下さいよ?じゃないと、、、「分かったから!!ちゃんとやるから!」
僕の金切り声を聞いフェージャは面食らった様だが、直ぐに微笑み「では、頼みますよ?」と動きを再開する
「あ”、が、ぁ゙、あ」
勿論気持ち良い筈も無く、異物感と不快感で可笑しくなりそうだ
気を逸らさせそうとしたのか、フェージャが僕の唇にキスをする
同時にもう達しそうなのか、律動が速くなり痛みが増す
「ッ、出します、全て受け止めてくださいね」
ぬぽ、そんな音がしてもう抜かれたんだなと気付く
厭なのに、駄目なのに、肉体だけでも誰かに求められているのが嬉しかった。
目覚めると、僕はフェージャのベッドで寝かされていた。
フェージャは学校へ行っているのか、速く目覚めて支度しないと、こうしてる間にも皆はずっと先に行ってるから。
そう思いつつ、どうにも身体が追い付かない
苦しい、苦しいのに、誰も居ない
孤独で惨めで死にそうだ
「ただいま」
誰か帰って来た。見られない、、
「母さん?」
「何で此処にいるの、、、、」
「今日は部活動がなかったので、其れより、泣いていた様ですが、何か相談にでものりましょうか?」
僕はなんて情け無いのだろうか息子に慰められるなんて
「何でも無いよ、」
咄嗟の嘘だからか
彼は何か勘付いた様で僕を抱き締める
「話せなくて良いので無理しないで下さい」
怖い怖いよでも、捨てられたくない
今くらいは誰かに身を委ねても、許される、かな
「フェージャ、、、、、、、、、」
「ゆっくりでいいですから、話してみてください」
「シグマ君が、浮気してるのかなって、疑ってて、
信じなきゃ、ひっぐ、いけないのに、ぐすっ、」
嗚咽で呂律が回らない
違う、違う、言いたいことが有るのに、
「矢張り其れで最近様子が可怪しかったんですね」
彼は優しく僕の頭を撫でた
「シグマ君が僕の全部だったんだ、
だから、、捨てられる位なら、其の前に死のうかな、って、悩んでて、ごめんね、」
「そうですか。別に怒ってはいないので謝罪は要らないのですが、今は僕が居るじゃないですか。
僕じゃ駄目何ですか?」
告白とも受け取れる息子からの発言に困惑する
「え、?だっ、駄目だよ、僕達、親子だし、」
フェージャは怖い顔をしてまた僕を押し倒した
「嫌だ、やめ、」
こんなフェージャは偽者だ、そうに決まってる
だってさっき僕に優しくしてくれたから、
目覚めると隣にフェージャが眠っていた
相変わらず人形の様に妖美で眉目秀麗な外見に見とれてしまう
怖いのに、駄目なのに居ないと生きていけない気がするんだ
聞きなれた声が聞こえる
「ただいま。」
嗚呼、彼とどう顔合わせしよう
そう頭を抱えたが、案外何もなく一日を終えようとしていた。
あの瞬間までは
「、、、、、、久々にしないか?」
急に、、、?
「え、」
「嫌だったか?」
「う、ううん!いいよ!」
勢いで誤魔化してしまった。
もうシグマ君は僕を好きじゃないのに
シグマ君が僕の服のボタンを外し、押し倒す。
「ニコライ、、、、、」
途端にフラッシュバックして怖くなってシグマ君を突き飛ばしてしまう
シグマ君はただ何も言わず唖然と僕を見つめていた
「そうか。」
シグマ君は突然僕の肩を掴む
「お前には他に男がいたんだな、
私はどうでも良くなったのか、」
「え、はえ、?」
怖いよ、シグマ君まで、
「死ぬか。一緒に」
シグマ君は練炭を焚き始めた
「なんで、なんで、裏切ったんだ」
シグマ君の動きは更に激しくなる
「ひゅ、かひゅ、」
痛い、痛い、苦しい、苦しいよ
やば、し、、、、、ぬ、
シグマ君は僕を嬲った
昔誰かが僕にしたみたいに
「しん、じ、て、、、、よ」
僕は意識を手放した
眩い光が見えて重い瞼を上げる
「シグマ君、?」
家の何処を探してもいない、
あとは二人の寝室だけだ。漠然とした不安に襲われる
寝室には誰もおらず椅子が倒れていた
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
、、、、、、、、、、、、、僕もそっちに、行くから、
ごめんなさいも言えない儘
宙に向かって指切りげんまんをした