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#異世界ファンタジー
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#鏡
「うわぁ!雨だ!傘ないよぉー!」
伍嶋きぃのは、
駅前の小さな雨宿りの中で、
わざと大きな声を上げておどけてみせた。
周囲にいる見知らぬ人たちに
「元気で、能天気で、無害な女の子」
だと思わせるための、いつもの自己防衛だった。
「ま、何とかなるっしょ!」
自分に言い聞かせるように笑いながら、
きぃのはふと、雨の遮断幕の向こうに目をやった。
傘もささず、ずぶ濡れのまま、ただ呆然と地面を見つめている。 その背中には、泥と雨に汚れた、黒い翼のようなものが力なく垂れ下がっていた。
きぃのの胸がざわついた。
本能的に感知した。
これは、関わってはいけないものだ、と。
けれどもきぃのはあの少女、咎神ノアから目が離せなかった。
気づけば、きぃのはノアに声を掛けていた。
「あの・・・大丈夫?」
「え・・・?」
ノアがきぃのを見上げる。
その目は、全てを諦めたようだが、どこかに希望が残っているような色をしていた。
「傘も持たずにこんなところ・・・」
「いいの。私は『出来損ない』なんだ。」
「そんなことない!」
ノアが驚いたような目をしてきぃのを見つめる。
その目にはあの諦めの色は見えなかった。
「私は、あなたに何があったのかはわからない。けど、この世に『出来損ない』なんてどこにもいないんだよ!!」
「・・・」
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