真っ黒な空から白く冷たい雪が降ってくる。
俺の大好きな冬がきた。
冬は四季の中でも1番好きな人と距離が近い日。
俺には何年も前から好きな人がいる。
幼稚園から高校まで、ずっと一緒にいる幼馴染。
クラスが離れていても、喧嘩しても、隣にいるのはいつも変わらない。
頭が良く、落ち着く声と見た目で、かけてる所なんて1つもない、完璧という言葉が誰よりも似合う。
俺とは正反対の人だった。
けど価値観、考え方が似ていて誰よりも気の合う人だ。
好きなこととかは違うけど、それでも彼の隣はいつも居心地が良かった。
ぺ( らっだぁー!
俺らは部活終わり、いつもの校門前で待ち合わせて一緒に帰る。
ら( 部活おつかれ様
ぺ( ごめんね!めっちゃ待ったでしょ?
ら( 全然ーさっき来たばっかだよ
ぺ( そっか 笑笑
いつも通りの会話をして歩き出す。
俺はふと、朝の母親との会話を思い出した。
両親が数日間旅行に行くから、らっだぁの家に泊めさせてもらうと、
10何年も一緒にいるから親同士も仲がいい。
結果、快くOKしてくれたらしい。
泊まることをらっだぁは知ってるのか気になった。
ぺ( あ、俺の母さんから聞いてる….?
ら( ん?あぁ、数日泊まってくんだよね?
ぺ( そうそう!
ら( 明日から冬休みだし、のんびりしよー
ぺ( うん!
どうやら俺の幼馴染が数日間俺の家に泊まるらしい。
俺より10cmほど背が低く、頭は悪いけど諦めたり投げ捨てることなんて絶対ない、努力家という言葉が誰よりも似合っている彼。
俺はそんな幼馴染に恋心を抱いている。
ただ、男同士の恋愛をぺいんとがどう思っているか分からない。
だからこの思いは秘めたまま。
下手に告白して失敗して、10数年の仲が壊れたら嫌だから。
ぺいんとがシャワーから戻るまでの間に俺は課題をしていた。
20分ほどしてシャワーから戻ってきた。
髪も乾かし終えたぺいんとは俺の隣の椅子に座った。
ぺ( 課題もう進めてるの?!
ら( まぁね、
ぺ( ねぇー!俺にも教えてー!
ら( いいけど、先にシャワー浴びてきていい?
ぺ( うん! 先に行かせてくれてありがとね!
ら( 全然ー
そう言って俺は部屋から出た。
ら( ふぅぅ……、
パジャマ姿が可愛いすぎる。
ゆっくりしたいし、早く戻ろ。
俺は足早にシャワーを済ませて戻る。
ぺ( おかえり!
ぺ( ん、髪乾かしてあげるよ!
ら( え、いいの?
ぺ( うん!どうせめんどいんでしょ?笑
ら( うん笑 ありがとう
そして俺の髪を乾かしてくれた。
そんな幸せな時間はすぐにすぎた。
ぺ( 髪さらさら!いいなー
ドライヤーを終えるとぺいんとが俺の髪を触りながらそう言った。
ら( そう?
ぺ( うらやましい!俺の髪触ってみてよ?
そう言われたので触ってみる。
ふわふわしていて俺の好きな髪質だった。
ら( そう?俺は好きだけどな
ぺ( ほんと?じゃあいっか!
ぺ( でもストレート羨ましいわ!!
ら( でも寝癖目立つ….、
ぺ( 俺ボサボサすぎて寝癖わかんないわ笑
ら( 笑笑
続きもお楽しみに
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ ♡ 1000
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