テラーノベル
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#BL
潮田ゆうた
33
24
白羽もく
170
教室の前には人だかりが出来ていた。男女問わずの沢山の生徒。誰かを囲うようにして集まっている。
「いじめ?」
清水が首を傾げて言った。
「違うんじゃない?なんか、楽しそうだし。」
集まっている人の顔を一つ一つ見れば、まるで大人気アイドルを前にしたファンのそれだった。
人だかりの大方の予想はつく。
「あ、山吹くんか。」
山吹琥珀。集団より一際背の高い彼。やっぱりか。
「みたいだね。流石王子。」
彼には色んな呼び名があるけど、1番定着されてるのは“王子”だ。なんでもできて性格が良くて顔が良いかららしい。あくまでも清水情報。(王様はダメなのかと聞けば、「独裁的な要素が入るから却下」と返された。細かい。)
「王子なんて思ってないクセに〜」
「…さあね。行こ、僕らにはあんま関係ない」
「へいへい」
茶化す清水を無視して教室へ直行する。教室に入る直前、人混みの隙間から見えた山吹琥珀と目が合ったような気がした。
(なわけないか。)
気のせい。もうずっと前のことなんだから。きっとアイツも、僕のことなんか忘れてる。
コメント
1件
第3話、読みました〜。「王子」って呼ばれる山吹くん、確かに華やかで人気者って雰囲気だけど、主人公が「もうずっと前のこと」って過去を匂わせるところが気になる…。あの一瞬の目が合った場面、絶対偶然じゃない気がするんだけどな。「気のせい」って自分に言い聞かせる感じ、なんか切なくて好きです。続きで過去が明かされるのを静かに待ってます🌙