どうも皆様、 サカナです
露日の女様にアイディアをいただきまして、ショタイラクさん、ショタパレスチナさんとイスラエルお兄さんのお話です
アイディアが素晴らしいのに形にできませんでした…そしてイラク要素も薄い…
どうしましょう…中東難しすぎる…
きっと絶対間違っているのでしょうが、解釈違ったら閉じてください
「あの…アメリカさん、今何と…?」
「え?だから、パレスチナとイラクが国連のミスで幼児化したから、お前に面倒を頼もうと…」
「わ、私にですか!?今の情勢的に厳しいんじゃ…」
「そんなのいーのいーの。数時間ガキ2人を面倒見るだけだから」
それが問題であるということに気がつけるほど、アメリカは周囲に気を配ることはしない。
イスラエルは優しい性格だと思われているが、それはあくまで表向きとでも言おうか、嫌いな相手に対しては冷たく、 人の面倒を見ることなど向いていないのだ。
「とにかく、俺はもう忙しいから!頼んだぞ!」
「ちょ、ちょっとアメリカさん! 」
イスラエルが止める前に、アメリカはイラクとパレスチナを押し付けて出て行ってしまった。
アメリカは国連と事件の処理があるのだろうが、いくらなんでも横暴だとは思う。
「「「………」」」
凍りついた空間から、ひとまず自宅に連れ帰らなければいけないのだろうか。
この2人の面倒を見るのは些かアレな気持ちがあるのだが、やらなくてはならないのか。
自分についてくれたアメリカの指示はなるべく聞いてきたイスラエルでも、流石にすぐ動こうとは思えなかった。
「…とりあえず、私の家に行きましょうか」
「「…はーい」」
イスラエルがイラクとパレスチナに記憶があると知ったのは、この直後である。
「まさか、お前たちがそのまま縮んだだけのクソガキだとは思ってもみませんでした…やっぱり私が面倒を見る必要なんてありませんよこれ…」
「ぶつくさ言ってないで、かわいい僕らにひれ伏すくらいはしてもいいけど?」
「なあ、この持ち方やめてくれよ。不安定すぎて怖い」
「仕方ないじゃないですか、お前たちの足が遅いんですから」
「子供に向かってその発言はどうかと思う」
「せめて普通に抱き上げてくれない?これ、抱っこというより荷物の持ち方じゃん」
イラクとパレスチナはイスラエルの家に向かっているのだが、そのイスラエルは2人のことを横に抱えており、中々すごい絵面になっている。
背の高いイスラエルと、ただでさえ小さかったイラクたちが更に小さくなってしまったために、歩幅の差を埋めるには仕方がない。
「おや、自分たちがお荷物だとは理解しているんですね」
「「なんで引き受けたんだよ」」
「頼んだのはアメリカさんなんですから、私に拒否権はありませんよ」
「あのムリカほんっっっときらい!!」
「僕たちに嫌がらせするためかよ!!」
日帝にも負けず劣らずのアメリカ嫌いな2人は、アメリカのせいでイスラエルに面倒を見られる羽目になることを強く恨んだ。
中東だから!と適当な理由で頼むくらいなら、エジプトやイランの方が絶対に良かったのに。
イラクとパレスチナは、人に嫌がらせすることにおいて、アメリカには天性の才があると思った。
「あんまり暴れたら落としますよ。私だって好きでやってるわけじゃないんですから、我慢してください。というか、しなさい」
「僕らは子供だ」
「子供なんだから我慢できない! 」
「中身は大人でしょう。…いえ、少し成長した程度のクソガキには変わりませんか。なら仕方ないですね」
「「💢💢💢」」
本当になぜこの組み合わせで上手くいくと思われたのか、先進国は理解できないなと3人の意見が一致する。
なんやかんやありつつも、ようやくイスラエルの自宅へ辿り着いたようだ。
「いいですか?今から家に入りますが、私はお前たちに何かあろうと知ったことではありません。中身は変わらないのですから、危険物は避けませんし、アレルギーの有無も自己申告してくださいよ」
「なんて冷たい仕事人間なんだよ、こいつ」
「仮にも5歳児にかける言葉じゃないよ」
「普通の5歳児なら、それなりに気にかけたでしょうよ。嫌なら国連本部に戻ればいいのでは?遠いので連れ去られても知りませんけど」
中身はいつも通りなのだからと、いつも通りの対応で接するイスラエル。
国は滅多なことでは死なないので、仮に子供の身だとしてもそんなに心配してはいなかった。
だとしても、少しくらい優しくしてほしいと思うのが本音であるので、イラクとパレスチナは寂しい気持ちになる。
肉体の方に精神が引っ張られているというのか、敵相手だとしても、構ってほしいようだ。
「ほら、入るなら今のうちですよ。ドアを閉めたら入らなくなりますからね」
「お前ほんとさ…少しくらい気を使ってよね」
「挟まったり閉め出されたりしたら、おれたちどうなるかわかんないんだけど…」
「死なないならセーフです」
「日本から聞いたオニってお前のことでしょ」
「間違いない」
「本当に閉め出しますよ?」
「「ごめんなさい」」
「はぁ…帰宅するだけでこんなに疲れるとは…これから数時間もお前たちと過ごさなくてはならないだなんて、憂鬱です」
「それは僕たちのセリフだよ!」
「こんな情のないやつに面倒を見られるなんて…怖いとしか思えない」
「情がないだなんて失礼な。お前たちじゃなくて日本さんやアメリカさんたちなら、丁寧な対応を心がけましたよ」
「やっぱりこいつ最低」
「レイシスト 」
「悪いお口はこれですかね〜〜???」
あまりに暴言がひどいので、イスラエルはキレた。
イラクのもちもちしたほっぺをぐーっと引っ張り、伸び縮みさせて弄ぶ。
「ゃえろ!わらっら!!わらっらぁら!」
はっきり聞き取れはしないが、「わかった」と言っていると判断したので、手を離す。
少し赤くなっている頬を押さえて、イラクは涙目になった。
「全く…本当に生意気なクソガキですよ」
パンパンと手を払い、イスラエルはため息をつく。
「イラク、ほっぺ大丈夫?」
「…あいつきらい。でも、おれもちょっと言いすぎた。第三帝国と同じ悪口言うのは、やりすぎだった」
しょげるイラクの頭を撫で、パレスチナはイラクの手を握る。
そして数時間後、電話に出ないイスラエルを心配してやって来たアメリカが見た光景は、それまた奇妙なものだった。
「…なんだ、やっぱ仲良くできるんじゃん 」
床にシーツを敷き、上から薄い毛布をかけて眠る3人。
寝かしつけていたのだろうか、イスラエルの腕は並んで眠るイラクとパレスチナの腹部に置かれて、ぐっすりだった。
毛布からはみ出している足は、戻る前までさっぱり収まっていたのかもしれない。
微笑ましくなったアメリカが携帯で写真を撮る。
しばらくはこのまま寝かせてやろうと思い、メモをペンケースの下に置いて、アメリカにしては静かにその場を離れた。
後日、写真は3人から消すように強く言われるのだが、国連に見せると問題解決の兆しとして泣いて喜んでしまったので、何も言えなくなるという一幕も見られたのであった。
コメント
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なんだろう、幼子の声が自動的に流れてくる、、 KAWAISUGI✨✨