テラーノベル
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夕陽が沈みかけている中、私は一人コンビニへと向かった。
(んー…凛はいつものポテチと…私はチョコ…朝日くんは何が好きなんだろ…いちごチョコでいっか。飲み物は…)
食べる予定のお菓子や飲み物をかごに入れる。1人増えたからか、1000円をこえてびっくりした。
家に帰ると、すでに2人がいた。
「紬ちゃん、おかえり。お友達来るなら先に言ってくれればよかったのに、お菓子でも作ろうか?」
「んー、大丈夫。ありがとー。」
お母さんが2人を案内してくれていたおかげで、準備は万端だ。
私は買ったものを手渡す。
「はい、凛、いつものね。んで…朝日くん、これって好きかな?」
私はいちごチョコとカフェオレを手渡す。すると、朝日くんは少しびっくりしたあと、ほほえみながらこう言った。
「え、なんで俺が甘いの好きなの知ってんの?」
「帰りにいちごミルク飲んでたから好きなのかなーって。当たってよかった。」
「…ありがと、渡辺…あのs…」
「ねー紬!!今日俺遠距離武器使って10キルくらいしてやるから見てろよ!!」
「あ、うん。凛今私朝日くんと話してるから黙ってて。ごめん朝日くん、何?」
「…ううん。何でもない。ごめん。」
「2人とも冷たいよぉ…早くゲームしよーぜ!」
何を言おうとしていたんだろうか。まあ、喜んでもらえたみたいでよかった。私はチョコレートの箱を空けて、ゲームを起動した。
「はい1キル、えー、あそこに敵、あ、ごめんダウンした」
「うぃナイスー!こっちもなんとかやった!あと敵1人ミリ!蘇生行くわ」
「ん、やった。ナイス。」
凛は相変わらずあまり上手いとは言えないが、ヒーラーに回ってくれていて助かる。というか、朝日くんが上手くて驚いた。
こうして3人でゲームに熱中した。
―3時間後
「つむねえ!!お母さんが晩御飯どうするのって!食べていってもいいって言ってたよー!!」
「あー…莉乃ありがと。ん、これ報酬。」
もうこんな時間か。妹にチョコを手渡しながら時計を見る。
「二人ともどうする?」
「はいはい!俺食べてく!紬ん家のご飯めっちゃおいしいもん!!」
「えっ…俺…もいいの?」
「うん、ていうかお母さんが朝日くんと話したいんだと思う。」
「えー、俺はー!?!?!?!紬ママー?!?!俺とご飯食べるの楽しいよねー?!?!」
「…凛は黙ってて。朝日くんのターンだから今。」
「…じゃあ、いただきます…」
「んじゃ、紬ママに伝えてくるわ!」
…相変わらず凛は元気だ。というか、朝日くんも食べてくれることに驚いた。あまり私と話すこともないのになんでだろうか。まさか、凛に何か吹き込まれていないよな。
考え込んでいると、朝日くんが口を開いた。
「…ねえ、渡辺」
「!?ゴホッ…ゴホッ…どうしたの?…」
急に話しかけられて、飲んでいたオレンジジュースを吹き出しそうになった。危ない。
「あ…大丈夫…?連絡先交換したいなって。」
「大丈夫…笑…連絡先、これ。」
「…ん、ありがと。 」
スマホにメッセージが届く。よく見る公式のキャラクターのスタンプが送られてきた。本当に、チョイスが女子。私は適当に少年漫画のスタンプを送信した。するとちょうど凛が戻ってきた。
「2人ともー!!!ご飯できたってー!!」
「あ、うん、ありがとう。」
「ひゃー、紬ママの料理楽しみぃ!!!」
凛は階段を一段飛ばしで駆け下りてゆく。まるで小学生だ。私は朝日くんの後に続いてゆっくりと階段を下りた。
「いっただっきま〜っす!!!!」
「凛くん、おいしい?」
「おいしいっす!!まじでさいこーすぎる!!」
凛は晩御飯のからあげをがっつく。お母さんは、そんな凛をニコニコしながら見て、話していた。
「凛くん、玲奈ちゃんとは仲良くしてるの?」
私の頭が一瞬固まる。やっぱり実感すると辛いかも。
「はい!!玲奈はほんとに面白くて優しくていい子ですよ!」
「あら、いいわね。」
2人はそんな私とは裏腹に、楽しそうに会話を続けている。早く終われ、早く終われ…。
「そういえば、要くんは彼女いないの?」
お母さんは何を聞いているんだ。まだ40歳で若いとはいえ、友達かどうかも怪しい人の母親に恋バナをしても楽しくないだろう。
何をしているんだか…と思いながら朝日くんの方をちらっと見てみると、なぜか目が合う。ふっと反射的に逸らした。もしかして私の顔に何かついてた?
「……いないですね。 」
「えーじゃーさ、好きな子はいないのー??要ってイケメンだし、裏じゃめっちゃ告られてんじゃねー?」
「こーら、凛くん、要くん困らせないの。」
凛の直球な質問に、私はまた吹き出しそうになった。お母さん、ナイスストップ。朝日くんは少し考えた後、
「…まあ、いない…ですね。 」
と言った。凛は不機嫌そうに顔をしかめ、
「ちぇ、つまんないのーっ。」
とふざけながら言っていた。
とりあえずどうにか…なったか。本当、お母さんも凛もいい加減にしてほしい。というか、朝日くんも答えなくていいのに…。
そういえば、なんで彼女いるか聞かれたとき、私の方見てたんだろう。…助け求めてたのかな。気づけなくてごめん。
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