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人が死ぬということ

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人が死ぬということ

1 - 人が死ぬということ

♥

125

2024年05月27日

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空気清浄機様のコンテスト作品です!

初参加させていただきます!!

感動部門です!

ペアは水白です!






水side

明日は白ちゃんと僕が付き合った記念日だ

今日は花束を買いに来ている

水)どんな花がいいかな〜

そんなことを考えていると



水)あ、白ちゃん!!

信号の向こう側に白ちゃんがいた

白)お、水くん!

青になったらそっち行くわ!

水)うん!






白)水くん〜フリフリ

手を振りながら横断歩道をかけてくる君

成人男性とは思えないほど爽やかな笑顔で

僕も手を振り返そうとしたとき





ドンッ





何が起きたのかわからなくて

頭の中が真っ白になった

足は知らぬ間に動いていて

水)白ちゃ、、ん?

白)…

水)ねぇ?白ちゃん

僕の手は真っ赤に染まっていて何が起きているのか理解ができない


水)ねぇねぇ白ちゃん!

僕だよ!

嫌だ嫌だ!、ポロポロ

何寝てんの?!ポロ


なんで泣いてるのかわからない、わかんないよ


しばらくして救急隊の方々が来た


救急隊)離れてください運びますから

水)やだやだ、!白ちゃん起きてよ!!ポロポロ

何も聞こえなくって頭が白ちゃんの文字で埋め尽くされて

救急隊)離れてください、!!

引き剥がされた

白ちゃん!やだよポロポロ助けてよ


救急隊)付き添いで来てください

水)はい…

少し落ち着いて救急車に乗った

白ちゃんは眼の前にいて何も反応してなくて

わからない、わからない、わからない

何、何が起こったの?

さっきの出来事が嘘なんじゃないかって

夢なんじゃないかって思っても

そうではなくて、さっきはあんなに泣けたのに

今は泣けなくて

夢だって自分に言い聞かせてくて

嘘だって思いたくて必死でわからなかった。




白ちゃんはすぐに手術室に運ばれた

もう理解はしてる

でも心が追いつかない



僕が、僕のせいで、僕が引き止めたせいで白ちゃんがこの世からいなくなってしまったらどうしよう

ずっと考えていたら手術は終わったらしく

お医者さんがでてきた


水)白ちゃんは?白ちゃんは!?

医者)助けることができませんでした。

申し訳ありません。


その二文しか言われなくて

ただ漠然とその場に立ち尽くすしかなかった

泣き叫ぶこともできなくてただただ立つことしかできなかった


白ちゃんの病室を教えてもらいその病室にいくと何もなかったかのように寝ている白ちゃんがいる

やっぱり夢なんだ


水)白ちゃん起きて?白ちゃんの大好きな僕だよ?

そう言っても起きてくれない

ただ安らかな顔で眠っているだけ


水)ねぇぎゅってして、キスしてよポロ…

ねぇお願いだから起きてよぉポロポロ

手も繋いで、あの時みたいに笑ってよポロ


夢じゃないんだ現実なんだ

そう思った瞬間

水)いやあ”あ”ぁぁぁ、白ちゃぁぁんおきて、起きて よぉ

叫んで叫んで叫んで

泣いて泣いて泣いて

でも白ちゃんは目を覚まさなくて

僕は気づいたら寝てしまっていた




白)水くん!明日は記念日やな!なにするー?

美味しいご飯とか食べに行きたいな!

水)うん!いっぱいぎゅってしてチューもして!

白)うん!いっぱいしたる!

水)約束!!

白)おん!約束!

一生そばにおるからな

一生離れへん



目が覚めるとそこには白ちゃんがいて眠ってる

一年前の記念日は幸せだったな

白ちゃんを見るとやっぱり涙が出てくる

白ちゃんと過ごした思い出がフラッシュバックしてくる

水)一生そばにいるって約束したじゃんポロポロ

ずっといてくれるんでしょ

ねぇ、白ちゃんポロポロ


あの後僕は看護師さんに事情を話し花屋さんに行って花束を買いに行った。

水色と紫色の花だ


急いで病室に戻ってきて白ちゃんのもとに座った。

お医者さんは申し訳無さそうにしている。

水)……はい、これ

記念日のお花明日渡したかったんだけどな……

綺麗でしょ?僕が一生懸命選んだの

褒めて?ほらよしよしして?

ねぇ、白ちゃんからのプレゼントは?

んふふ笑、明日くれるの?

ありがと

じゃ、僕もう帰るね?

ばいばいっニコッ


プレゼント楽しみだったのにな…ポロッ


〜数日後〜

プルルルプルルル

水)もしもし…

??)あ、水くん?

白の母)白の母です。

白の部屋から手紙が見つかったの

水くん宛の手紙が

水)僕宛の…?

白の母)悪いけど取りに来てもらってもいいかしら

水)はい…では



ピンポーン

白の母)はい、これ

それとこれも

手紙と一緒に置いていたの


ハンギョ◯ンのぬいぐるみだった

僕が前ゲーセンで取れずに悔しがってたものだ。

そのせいで白ちゃんと過ごした日がフラッシュバックしてきてまた涙腺が少しゆるくなる。


水)ありがとうございます

白の母)お互い大変だけど頑張りましょうね

白と水くんが付き合ってくれて本当に私嬉しいの

ありがとね、

白、水くんのこと大好きだから愛しているから一 生忘れないであげてね

水)もちろんです。あり、がとう、ございます…ポロ


ガチャッ



きっとこれは記念日に渡そうと思ってくれていたものだろう


_______________________

水くんへ

まずは今日この日をまた迎えることができてほんとに嬉しいです。こんな特別な日に不器用な僕なりに水くんに伝えたいことをここに書きます。

僕と付き合ってくれてありがとう。

水くんと出会えて良かったことしかないです。

本当に充実した日々を水くんは僕にくれました。

世界で一番幸せ者だと胸を張って言えます。

でも僕はとても水くんが心配です。

水くんは優しいから自分が辛いときその感情を押し殺して笑顔で何事もないように振る舞って何も相談してくれないからです。

だからいつか自分で全部抱え込んでしまって一人やって錯覚してしまって僕から離れていってしまうんやないかって

でも前に水くんから僕に相談してくれたことがあったやんね。

言葉で伝えるのが苦手やのに頑張って伝えようとしてくれてほんまに嬉しかった。

ありがとおな。

何も考えずに後先行動しちゃうとことか、人の話何も聞いてなかったりとか他の人から見たら良くないことかもしれんけどそんなところ大好きや。

いや、大好きとかじゃない、愛してるじゃない、どれも足りんくらい水くんのことが大好きです。

一生離さんからな。

白より

_______________________

水)白ちゃんグスッ

僕も大好きだよ。

もっとそばにいたかった。

大好きな白ちゃんと

笑いあいたかった、泣きあいたかった、励まし合いたかった。

水)うわぁ”、ゔぁボロボロ

好きだった。大好きだった。愛してた。 もっと愛させてほしかった。


数日後

白ちゃんを轢いた車の運転手が謝りに来た。

居眠り運転だったそうで物凄く謝っている。

運転手)誠に申し訳ございません。

僕の不注意で被害者の方、貴方様の未来まで奪ってしまいました。

僕は心底腹がたった。

だってこの人が居眠りなんてしなければ僕と白ちゃんは今も笑って過ごせていたかもしれない。

水)もう帰ってください。

もう謝罪はいらないです。

あなたがどれだけ僕に謝っても白ちゃんは戻ってこない!!ポロッ

もう笑い合うことはできないんです!!ポロポロ

運転手)…本当にすみませんでした。失礼いたします…

バタンッ

僕は出ていった後すぐさま白ちゃんのお墓に行った。

水)白ちゃん…言いすぎちゃったかなぁポロ

僕、白ちゃんがいないと生きていけない

これからどうしたらいい?

答えてくれないかw…ポロポロ




水)でもきっと白ちゃんなら生きろ!って言うんだろうな

きっと僕が白ちゃんと同じとこに逝くっていったら怒るだろうな、、




水)僕、頑張るよ…!白ちゃんはきっと近くで見てくれているよね!


世界はやっぱり不平等でいつ誰が死ぬかなんて誰もわかんない。

この後に何かが起きて僕が死ぬかもしれない。

僕は白ちゃんが死んで後悔した。

もっと白ちゃんが生きてる間に一緒にできることはたくさんあったはずなのに

白ちゃんが死んでたくさん失った。

でもそれと共にたくさん学んだ。

僕が一人大切な人を失ったって世界は変わらず回っていく。

だから生きていかなきゃならない。

1秒1秒悔いのないように過ごしていくことが大切だって教えられた。

こんな立派なこと言ってるけど僕だってまだわかっていない。

どうやってこれから生きていけばいいのかなんて想像もついていない。

でも人生なんてそんなもん。白ちゃんが好きって言ってくれた後先考えずに行動するってことをしてもなんとかなるものだから。

前向きに生きていこう。


END「人が死ぬということ」

ありがとうございました!!

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