テラーノベル
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先日、緑の一族の件で、「赤の一族に居候がいるらしい」という噂がアルカラム内で瞬時に広がり、「会ってみたい」との声が鳴り止まなかったそうです。
「居候。まぁ、一時保護に近いけれど。あっちの世界に帰る方法がわからないのなら、アルカラムと関わっていくことになるわね」
「赤の邸宅に押しかけられてもだし、顔は出しておく?」
ショコラさんとビターさんの話を聞きながら、出された紅茶を啜る。
あっちの世界に帰る方法か・・・。迷い込んだ原因は定かじゃないけど、目処はついてる。だって、職業柄そういう奴だし。
「じゃあ、最初は何処から」
「「白の邸宅がいい!!」」
AM 9:00
「おはようございます。赤のみなさん」
「結婚、おめでとう!!スターお姉ちゃん」
白の邸宅には今、ヴァイスさんとスターさん、赤の兄弟がいる。ちなみに、僕の推しはスターさんです。推しが目の前にいることと、序列一位の白の一族のヴァイスさんが目の前にいることの圧がすごい。で、喋れない。
話しかけたい。
「新婚生活、楽しいですか」とか「末長く幸せになってください」とか「僕、スターさんのファンです。サイン下さい」とか。喋りたいのに、喉は開かないし、口も張り付いて、出るのは手汗ばっかりで。ほぼ、空気。僕がここにいるのは、場違いだった?他のみんなの話し声が賑やかになっていく。遠ざかっていく。置いてかれる。また、また____。
捨てられる?
「ちょっと、聞こえてる?」
!?、・・・・・びっくりした。
「そちらの方が、最近噂になっている、赤の一族の居候人の方ですか?」
「えっ、あ、はい。ワタルって言います」
「ワタルくん!良いお名前ですね♩」
推しが、話しかけてくれた!
さっきまでこびりついていた緊張がするりと流れて、手汗が止まった。
「玄関で話すのもあれですし、よかったらあがってください」
「いいの?スター」
「はい。ちょうど、話したいと思っていましたし」
「あの、僕は」
「えぇ、ワタルくんもあがってください」
その声に、僕のさっきの暗い心は救われた気がしたんだ。
コメント
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第9話、読み終えました。白の邸宅の空気感、ヴァイスさんとスターさんの存在感がすごく伝わってきましたね。特に、緊張で喉が張り付いて「また、捨てられる」という思考に陥るワタルくんの心情描写がリアルで、胸が締め付けられました。そこにスターさんが優しく話しかけてくれて、「救われた」というラストがとても温かい。推しに直接「良いお名前ですね」って言ってもらえる幸せ、分かります…!次が気になります。
わどぴーʚ🌶 ɞ
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赤羽業大好き
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