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「赤鬼は大丈夫か?」
岩山の頂上で一息付いたパープル将軍は、赤鬼の戦況を見つめる。
「人の心配より、自分の心配した方が良いニャ」
「誰だ?」
将軍が振り返ると、そこにレッドが立っていた。
「おとニャしく掴まるニャン。もう逃げられニャいぞ」
レッドは注意深く身構えながら将軍に近付く。
「お前一人なら、容易い相手だ」
パープル将軍は両手を前に出す。
「『見えない女王の鎖(チェーンオブクイーン)』」
「うっ……」
将軍が叫ぶと同時に、レッドは身動きが取れなくなる。
「ニャ、ニャにをしたんニャ……」
「レッド、お前は女王の鎖で縛られたのだ」
懸命に体を動かそうともがくレッド。
一方イエローと赤鬼執事の対決の決着が見えてきた。
「ニャワワー!!」
イエローが赤鬼執事の股から腕を入れて肩に持ち上げる。
「伊達に毎日ニャントレしてニャいぜ!」
「グワッ!」
イエローが赤鬼を地面に投げ飛ばし、馬乗りになる。
「とどめニャン!」
「ちょっと待ちな!」
イエローが上からパンチを打ち下ろそうとした時、別の場所から声が掛かる。
「ハ、ハヤテ……」
イエローが声の方を見上げると、ゴリラサークルの岩山の上に立つパープル将軍の横で、レッドが苦し気な表情で宙に浮いている。
「ハヤテさん!」
他のメンバーもパープル将軍とレッドに気付く。
「サイコレンジャーはその場を離れろ! レッドがどうなっても良いのか」
パープル将軍が叫ぶ。レッドは空中高くに金縛り状態で浮かされている。術が解かれた途端、墜落して地面に叩きつけられるだろう。
サイコレンジャーのメンバーは目で頷き合い、その場からゆっくりと後ずさる。
「赤鬼! 今日のところは引き上げだ!」
「はい!」
パープル将軍の指示で、赤鬼以下戦闘員達も去って行く。
「じゃあね、可愛い猫さん達……」
パープル将軍はウインクしてレッドにそう呟くと、そのまま『見えない女王の鎖(チェーンオブクイーン)』を解除して去って行く。その途端レッドは十メートル下の地面へと墜落してしまった。
「パープル将軍は金縛りの能力を持っているんですね」
死神執事はアジトの執務室で、デスクに座るホワイト将軍から、パープル対サイコレンジャーの戦いを実況して貰っていた。
「全然大した能力じゃニャイわ」
「どうして猫語なんですか」
「千里眼で見てたらうつったニャン。結構癖になるニャ」
「ホントにあなたって人は……」
死神執事は少し呆れながらも、無邪気な彼女を優しい目で見ている。
「でも、これでやつらの能力も分かりましたし、大きな収穫です」
「味方の能力が分かったからって、何か役に立つの?」
ホワイト将軍は不思議そうな顔で尋ねる。
「それは将軍が気に掛ける必要はございません。全て私にお任せを」
「死神がそう言うのなら、もう聞かない。私はお前を百パーセント信じているからな」
「ありがたき幸せです」
死神執事は笑顔で頭を下げた。
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コメント
3件
わあ、第22話めっちゃ面白かったです!パープル将軍の「見えない女王の鎖」って能力、レッドがあっという間に捕まっちゃって、本当に強敵だなって思いました。イエローが赤鬼執事に「ニャントレ」決めるシーンもコミカルで好きです。でも何より、死神執事とホワイト将軍のやりとりの信頼感がじんわり来ました。「百パーセント信じてる」って言葉、泣けますね。次も楽しみにしてます!