毒味役の侍女が死んじまいましたとさ、
でも、仕方ないやろ? それが仕事なんやし
「…自分はお偉いさん方に報告してくるわ…」
「江戸、お前さんは外出を控えろ」
「くれぐれも異国船なんかに近づくなよ…」
うちは鎖国してるんやから、国の化身が開国を望むなんて可笑しいな話やろ?
「お偉いさんもそう思ってるはずやなぁ…」
心無しか足取りが軽かった気がする。
交渉2日目、今日は江戸幕府が来てくれると思うのだが…
「失礼イたしマス、今日ハとても良い…」
幕府の人間達がこちらを睨んでいる、
何か粗相をした覚えは無いんだがな…
「…失礼しまシタ…お気に触れてしまッタみたいデスね…」
「では…国書を読んでイタだけマシタで…」
幕府側の人間が刀を振り上げて来た、
「This barbarian…!Don’t touch my homeland!」
無礼な行動である事、 日本側がアメリカの化身を攻撃した事は確かだ。 このまま国に伝われば戦争になりかねない…
「Navy soldier,be quiet.」
「…少しお話を聞かせてハイタだけないでショウか?」
幕府側の人間が言うにはこうだった。
江戸幕府の食事に毒が入っていて毒味役が亡くなった、 交渉を有利に進める為に我々が毒殺を測ったのでは…確かに側から見たらそう言われるのも仕方がない。
「…お悔やみ申し上げマス…」
「しかし、我々のせいではございマセン…」
「…貴様!巫山戯るなよ!?」
「お前らの所為で…彼女は…アイツは…!」
「…分かりマシた…デハ一つこちらから提案を…」
船内の端に闇がひしひしと迫って来た頃、
一人の海軍軍人が話しかけてきた
「祖国…本当に良いのですか…?」
「私どもに大事な外交を任せてしまって…」
「嗚呼、構わない、俺には無理そうだからな…」
「俺には少し…早かったみたいだ笑」
上司に失望されてしまうかもな…だけど…
「人間同士の事は人間同士が1番だろう?」
「…お前は祖国の願いを聞いてはくれないのか…?」
海軍軍人は少し困った笑顔を向けてきたが、その顔は晴れやかだった。
「立派に任務を遂行して来いよ?」
「…はい!親愛なる祖国の為に命を懸けて参加させていただきます!」
「…あ、そうだ祖国…滞在中はお暇でしょうから…」
…俺は外交の経験を積みに来たはずだよな‥?
…なのに…なのに…何で俺は…
「何で江戸の町を観光しているんだ…?」
コメント
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うわぁかわいぃい…アメリカが所々英語混じってんの推せる
江戸様ぁぁぁぁ!!主様ぁぁぁぁ!!天才ですかぁぁぁぁぁ!!