コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あのあと、疲れたのか劉磨さんはまた眠ってしまった。
今の時刻は18:00。本来なら夕食の時間。皆が帰ってくるまでまだ時間はある。普段、ご飯作ってもらってるからたまには作ってみよう…。
「きゃ~!油がはねた。」
私が作ろうと思ったのはお肉と野菜のムニエル。
ざっくばらんに切った野菜と肉を油をフライパンに入れたら、すごい勢いで油がはねた。
料理ってこんなに難しいものなの…?シェフが作っていたみたいにはできないけど、これくらいなら簡単だと思ったのに…。
「皆、帰ってきたのか…?って、お前何してんの?」
「劉磨さん…見てわかりませんか?料理です。あつっ!」
「ばか、よそ見すんな、危ねえだろ。俺が変わるから花月は向こうで座ってろ。」
いそいそとエプロンをつけ、フライパンを握る彼。
「なんで、自分で料理しようと思ったんだよ。起こしてくれれば俺がやったのに。」
「だって…すごく気持ちよさそうに寝ていたから…。起こすの申し訳ないなって思って。」
「はあ……もう絶対1人で料理するなよ。お前がやると火事になりかねない。」
「はい…ごめんなさい…。」
「ほら、もうすぐできるから…待ってろ。」
ガチャ
「わあ、いいにおい。」
「ただいまぁ。」
「み、皆さんお帰りなさい。でもまだ学校の時間じゃ…。」
「来週からテストだから、先生が早めに返してくれた。」
「テスト…?」
「忘れてた!今日、金曜日だからあと2日しかねえじゃん。」
「劉磨、ドンマイ~。」
「あの…テストって?」
「う~ん…なんて言ったらいいかな……実力を試すっていえばいいのかな。頭が良ければ奨励金とかも出るし、いいことづくしだよね。」
「明日から皆で勉強しましょう。分からないところはアタシたちが教えてあげるわ。」