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海賊船からだいぶ距離が出来た
波に乗り、海を駆けるダグは俺を一向に降ろそうとしない
ダグ「あぁぁぁ…禁断症状がぁ」
ダグは急に俺をぶんぶんと振り回す
悠「おおおおい!や、やめてぇぇ!危ないから!」
ダグ「あぁ、悪い、城に戻ったら薬打たなきゃなぁ」
く、くすり??
と、言いかけたが今は何も聞いていなかったことにした
すると、
???「このまま逃がすわけないでしょ?」
俺たちの隣に白のローブを着て目隠しを付けた、魔女のような女が突然宙を舞い、現れた
ダグ「げ!?封じの魔女?!」
悠「封じの魔女?」
ヴェンデッタ「私はティード海賊団の配下、ヴェンデッタ。あなたをこのまま還すわけにはいかないの」
悠「俺を殺すのかよ」
ヴェンデッタ「この槍兵さまが隣にいる限りそれは無理ね」
ダグ「ふふん、良く分かってるじゃないか」
どや顔で波に乗るダグ
ヴェンデッタ「だからせめて一つ呪いをかけさせてもらうわ」
ダグ「オイ探偵、伏せてろ」
冷静なダグはさらに速度を上げ始めた
悠「うぉおああ!!」
とんでもない速さで海上を駆けるダグ
そんなにやばいのか、あのヴェンデッタって女の魔法は
そんな速度に追いつく空飛ぶヴェンデッタ
悠「おい!もう追いつかれたぞ!」
ヴェンデッタ「呪法べベラ」
ダグ「まずいな」
悠「よせ!」
ヴェンデッタは右手を俺に向けて、撃った
悠「ぐぁあああ!!」
放出された紫に輝く玉は俺の頭部に直撃した
その途端、酷い頭痛に襲われ、苦しんだ
ヴェンデッタ「その呪いの効果は、あなたの世界の住民に異世界の存在を知られてはならない。そういう縛りよ」
ヴェンデッタ「殺されなかっただけ、よかったわね」
悠「一体俺は何回、気を失うんだよ…」
海上でダグに抱えられる中、ズキズキと頭痛が痛みながら、俺は目を閉じた