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※微🔞です






















きっかけは些細なことから始まった喧嘩だった。

『おい。待てって。』

「やだっ。触らないで!」

『は?』

「……らい。嫌い、大っ嫌い!」

『っ、』

私の意思を無視して腕を思いっきり掴まれ、痛いと叫びそうになる前に、五条によって唇が塞がれた。

「んっ!?」











何でこのタイミングで!?って思う暇もなく、何度も何度も角度を変えられ、呼吸する隙も与えてくれない。

無意識に酸素を求め口を薄く開くと、それを待っていたかのように、ぬるっと生暖かいモノが口内へと侵入してきた。

「はぁ…・・・・・んんっ」

嫌がる舌を逃がさないとでもいうかよように絡め取られて、歯列をなぞり上顎を舌先で舐められる。それを繰り返しされ、もう私の思考は停止してしまった。









しばらくしてそれを察知し満足したのか、どちらの唾液か分からない銀色の糸がツーっとつたい、唇が離れていく。

「はぁ……っ……はぁ……」

『……へえ。嫌いな奴にキスされてそんな顔するんだ。』

ぎゅうっと苦しいくらいに抱き締められる。

『今、術式使ってねぇから全力で逃げろよ。』










今すぐ逃げたい気持ちは山々だけど力なんて入るわけないし、五条もそれをわかっているのにあんなことを言ってきたに違いない。

逃がすつもりもないくせに、クズ丸出しだ。

何も抵抗できない代わりに、キッと思いっきり睨んでやった。

『はぁ……。その顔、逆効果なのわかってる?』

「うっ……」

『嫌いっていうの撤回しろ。』












結局五条のペースに流されてしまうんだ。

『俺の事、好きって言うまで離さない。』

「す……き………」

『聞こえねぇなぁ。』

「すき!だから、離して………」

『いやだ。』

「はあ?言ってること、めちゃくちゃ」

『もっと。』

「は?」

『もっと言え。ほら。』

「……」

『ほら!』









「好き……」

『もっと。』

「好き!」

「もっと!』

「好き……大好き……」

『俺も。』

悲しそうで切なそうで苦しそうで、でもその青い瞳には熱がこもっていて。私のことが好きと言う気持ちがどばどば溢れているのが伝わってくる。

この顔に、私はめっぽう弱い。

















『……もう、嫌いなんて言わねぇ?』

「うん……」

『……もう、触んななんて言わねえ?』

「うん……」

『傷ついた。』

「……ごめん。」

『俺、頭おかしくなるくらいオマエが好きだ。』

五条のいきすぎた愛情を受け入れることが出来るのは、私だけなのかもしれない。

fin.

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