『うん、わかったよ。でも、こんなお誘いなんて珍しいね』
宗次郎(そうじろう)に告白された夜、 杏葉(あずは)は 弥奈(やな)に電話をかけていた。
「うん……たまには、こういうのもいいかなって」
『たしかに。デートみたいだよ~』
「みたいじゃなくて、放課後デートなんだけどな」
『放課後デート……。しみじみ聞くと、ドキドキワクワクしてきちゃうね。あっ、でも、掃除当番だから少し時間かかるかも』
「じゃあ、映画館の前で待ち合わせにしよっか」
『するする! わざわざ放課後に学校の外で待ち合わせなんて、したことなかったもんね。今日の杏葉ちゃん、さえてる~』
「まぁね」
軽快に答える杏葉だったが、表情は硬かった。
それから、弥奈と明日の朝も一緒に登校することを話して、通話は終わる。
「……これで、いいんだよね」
宗次郎の想いから伝わった、自分の気持ちと真剣に向き合うことの*********
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