主要登場人物一覧
蔵島壱成(18) …2代目主人公 警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
竹島龍聖(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属(自殺)
中島佑紀弥(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
藤森俊哉(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
室口翔平(41)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
西崎保法(38)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
北家徳仁(59)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部部長
「俺は死んだのか」そう思い込んでいると耳の奥から次々と射撃音が鳴り響いた。
「おい、何してんだよ」
「お、お前ら」そこには銃を構えた教育隊大阪地方方面本部ULコースの同期達がいた。
「蔵島、さっさと行くぞ」そう言いながら中島は蔵島を立たせた。空き家の外に出ると中島は回りを警戒しながら言った。
「どうやら、今ここには俺達以外に全国のULコースの候補生達がいるみたい。そしてそいつらはそれぞれ所属してる教育隊地方方面本部同士らで固まって行動してるらしくてな」
「助かった。ありがと」
「ちょうどお前を探してる時に見つけてな笑」
「まじで死ぬかと思った」
「てか、お前全然銃弾減ってねーじゃん」
「さすがに人を実弾で倒すのは」
「やらなきゃやられんだぞ。」
「人を殺すために半年間、訓練を受けた訳では無いからな」
「でも」
「とにかく、助かった。」
「約束したろ?一緒にULTIMATEに入隊するって。何があっても助け合おうな」
そう言うと中島は笑いながら蔵島に拳を突きつけた。その後、蔵島は中島達大阪地方方面本部の同期に連れられ二階建ての空き家に入った。どうやら、ここで大阪地方方面本部は固まって行動しようって事らしい。
「とにかく、ここでとどまって明日行動しよう」
「疲れたしなー」
「やべ、銃弾がもうねーぞ」
「何してんだよ。てか俺もだわ」
「俺も。さっきので使いすぎた」次々と喋る同期達を見ながら蔵島は窓の景色に目をやった。
かつてこの島は、人情溢れる島だったらしい。だが、警衛隊によりこの島は訓練用及び有事の際の指令本部として使われることになり、島の住民達は続々と日本本土へ避難させられた。逆らった者は問答無用で射殺になったらしい。国防に犠牲はつきものだ。でもここまで犠牲を出す必要はあったのか。
平和な日常が一瞬にして奪われた。警衛隊は本当に正しい事をしたのか。そんな事をおもいながら景色をぼんやりと見つめていた。翌朝鳥のさえずりで目が覚めた。起き上がると同期達が雑魚寝していた。
「もうすぐで試験終了か」そう呟きながらふと景色に目をやるとそこには目を疑う光景が広がっていた。
次々とIFウイルス(ゾンビ)達が蔵島達のいる空き家に襲いかかっていたのだ。
「おい、おい起きろ」蔵島の声で同期達は次々と目を開けた。
「何だよ。こんな朝っぱらから」そう言いながら中島は蔵島のもとに駆け寄った。
「おい、まじかよ、す、すぐに射撃体制に入るぞ」中島が言うと同期達は景色に目をやった。
「おい、何だこりゃ」
「吐き気がして来たぜ」
「射撃体制ー。」中島の合図で蔵島達は窓を開け銃を構えた。
「射撃開始」蔵島達は一斉に射撃を開始した。数分後銃撃を終えると蔵島達は急いで下に降りた。その時、中島がとある異変に気づいた。
「向井教官、何て言ってた?IFウイルスについて」
「負傷させたIFウイルスがいると」蔵島が答えると中島は顔をしかめながらウイルス達を見た。
「こいつら負傷してない。傷1つ無い。無傷のウイルスがこの島にうろついてる」
中島が呟くと後方からウイルス(ゾンビ)達のうめき声が響き渡った。
「すぐに空き家に待避だ。その後銃撃を行う。待避、待避」
蔵島達は急いで空き家に戻った。そして気づけば空き家はウイルス達によって包囲された。
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