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ジュリアは急いで螺旋階段を降りる。「何故私を拒むのです。」
「わたくしはあなたと夫婦になる気はありませんアンドレ陛下。」アンドレは刀を抜きジュリアの首筋に突きつけると黒い影が足元に近づき引きずり込む。
「な、何だ!」
「婦女を言葉で悟せず刀とは哀れな。」
金髪姫カットの黒蝶の精霊が姿を現し鋭い目つきで睨む。
「貴様私に何をした。」
「戯け!此処はジュリア姫の御膳だぞ。」無数の蝶がアンドレを囲み闇に葬る。
「ありがとうあなたは?」
「无蝶と申しますジュリア姫。」无蝶はジュリアの手に口付けをする。
「无蝶《むちょう》助けてくださり感謝します彼奴は傲慢な男です。」
「嗚呼姫 震えていらっしゃるさぁこちらへ。」寝室に誘導しベッドに寝かせる。
「綺麗な髪色。」
「ありがとうございます。」二人が見つめあっているとメイドは咳払いし退室する。
「わたくし独りじゃ寂しいわ。」ジュリアは无蝶をベッドの中に引きずり込む。
「初対面なのに大胆な。」
无蝶は驚いて頬を赤らめる。
「わたくし怖がりな の。」
「私は精霊ですが良いのですか。」无蝶は戸惑うがジュリアはお構い無しに目を閉じてせがむ。
ドキドキしながらもゆっくり目を閉じて近く。
人間に触れるなんて初めてなので心臓が高鳴る。
黒い羽をはためかせて深める。
お互いの体温が向上する。
「无蝶…わたくし空を飛んでみたい。」
「御意。」ジュリアの手を取り窓から出る。
夜空の星が二人を祝福するかのように煌めく。
「目近で星を見てるなんて素敵。」
「そうですね姫。」森林の小屋に降り立ち小休憩をする。
「あの男は一体…。」
「アンドレ陛下はある日を境にお金をせびるようになってそれでわたくしは破棄を申し立てたら案の定あんな事に。」
无蝶はジュリアを羽で包む。
「何て愚弟な。」
「あなたが居ればそれで良いの。」二人は古びたオルゴールを鳴らして抱き合う。
「ジュリア姫私と共に。」
「あなたとならどこへでも。」无蝶はジュリアを自分の国へ連れ去る。
翌朝ジュリアの父親が叫び出す。
「ジュリアが居ないんだ!」
「父上ジュリアを自由にしてあげてください。」兄は宥めた。
「継承者が居ないなんて大問題だ!」
「ですが父上あの子には負担だったのですよ。」
父親は崩れ落ち床を叩く。
一方ジュリアは无蝶と森を駆け回っていた。
「んー!此処はのどかだわ。」
「全て忘れましょう。」二人は手を絡めて見つめる。
「王子ー!電報です。」骸骨の兵士が走って来て電話を渡す。
「ジュリア姫を直ちに帰せ。」
「お父様からだわ。」
无蝶は察して電報を破り捨てる。
「ジュリア姫はこの姫の王妃になる方だ。」
「えー!?そんな事していいのですか?」兵士たち驚く。
「わたくしは構いません。」
ジュリアはキッパリと言う。
「人間がこの国の王妃だって!?」唐傘おばけは傘を広げて声を裏返す。
「いやーしかしどうなる事やら。」猫又も頷く。
「お黙りお前たちジュリアが許可したんだ。」无蝶が言うと兵士たちはパレードの準備をし出す。
「これからもよろしく。」
「ええ。」こうしてジュリアはこの国の王妃となった。