「ここは何処なんだ。」
遡る事,数十分前。
俺は気付けばごく普通の一般家庭のソファの上。
台所からは微かなオリーブの匂いと油が鉄板につがれる音。
世間一般から見ればまだ普通の話だろうが。俺からすれば異常なのだ。
何故なら,ここは俺の家ではない。
来た経緯が分からない。一体何故?
前提として。『俺は誰なんだ。』
脳を働かせて必死に考えを繰り出そうが,何もわかる筈がない。
台所で料理が終わった彼が此方へ来て
見栄えのいい洋食を机に並べる。
彼は眉間に皺を寄せながら静かに座り
「一体何があったんですか。」
とだけ言った。
俺は尋問でもしているのか。
そう思わされる程に真剣な眼差しを向けられては。
予測だが俺は今困惑した様な表情をしている。
口を開き。
「…俺は今の状況が飲み込めない。」
そう言った。
今度は彼が困惑した様な表情をした。
彼は一息つくと
「本当に何も知らないんですね?」
と確認を入れられた。
「…嗚呼。」
そうぎこちなく返すと彼も確信したのだろう。
俺自身が誰で何なのかを大まかに伝えてくれた。
「…で。私は”日本”と申します。私達は国の化身です。」
日「……。私は少し用事があるのでここにいてくださいね。」
「嗚呼…?」
そう言い彼は部屋を出ていった。
少し…気になっている事がある。
それは”違和感”だ。
一つ目は今いる部屋だ。
最初は気づかなかったが,普通の一般家庭なら窓1つはあるだろう。だがここはない。
まるで牢獄だな。何故?
……。
2つ目の違和感は単純だ。
先程まで対話していた彼。日についてだ。
話していて思ったが。やけに何かを気にする様な動きが多い。
少々頭を抱えながら考えたが。これもまた答えは導き出せないだろう。
……居心地が悪いのと,嫌な予感で俺は約束から背き,家を出た。
外は真っ暗で見た所深夜の2時程度だろうか。
「前の性格からは大して変わってないな。これ」
思わずそう呟いた。
まぁ…そうだろうな。
日と話している際も普段と”変わりませんよ。”って言われたし。
「まぁどうにかなるだろ!」
ハッハッハ”と大きい笑い声が響く。
「まぁ…ここら辺を探索するか!」
と、真夜中の住宅街を歩き始めた。
【??⃞¿?❔︎¿視点】
見れば見る程手に入れたい…。
追求したいんだ!と彼をあつい眼差しで見る
携帯の着信音に邪魔をされ嫌々電話に出る。
対策を練りたいと言われ溜息を吐き帰宅する
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