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赤組
R18なし
付き合ってる設定
メリバ
赤視点
苦手な方はお戻りくださいませ
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桜の舞う晴れた日。僕は君に別れを告げる。
最近ないくんとあまり喋らない。好きじゃない訳でもないけど、でも、前ほどは喋らなくて。度々、前の関係に戻りたいなんて思ったり。
今日は珍しくないくんが休みの日だからいつもより話してみようかな、なんて。
って思ったけど、休みでも仕事ばっかり。かまって貰えないね。
付き合ってから今まで伝えなきゃいけないことも言えないまま。
ごめんねっていう感情と同時に、このまま伝えない方がいいかな、なんてことも頭を過ぎって。
複雑な感情が頭の中を巡る。気分が悪くなってくる。
1回寝た方がいいかな、、、
ーーーーー
ふと目が覚めると日が沈みそうな時間。俺は急いで夕飯の買い出しに出かけようとする。
そうしようと思ったらないくんが俺の前に立ってた。
桃「りうら、何してたの?」
赤「ごめん、、寝てた、、」
桃「そっか。」
桃「もう買い物行ったから。いいよ、寝てて。」
赤「いや、申し訳ないよ、」
桃「今まで寝てたのに申し訳ないとか、」
桃「いや、いいや。言っても何も変わんないから。」
赤「、りうらが言えたことじゃないけど、その言い方良くないと思うな。」
桃「、、、チッ」
あーもうだめなんだ。俺とないくん。もうこの関係戻せないよ。でも戻りたいよ、、?なんでこうなっちゃったかな、、、
赤「もう、だめだね。出てく。」
桃「、、、」
ないくんはただ俺の事をじっと見つめるだけ。
何も行動を起こそうとしない。まぁ、生計立ててくれてるのないくんだし、出てってもないくんに得しかないか。
そう考えてると、頬に生暖かいものが伝う感覚を覚える。行くあてもなく、ただただ歩く。
何処か遠くの知らない場所まで。ただひたすら歩く。
途中で位置情報の共有も切った。マップは開けるけど戻る気もないからいいや。
どこか知らない遠くの公園。
暗くてあまり見えないけど桜の木が立ってる。近くまで行くと、咲きそうな桜のつぼみがあって。
赤「明日には咲くかな、、」
まだ夏にもならない時期だから、この時間は少し冷える。
寒くて凍える。頭にないくんの姿が浮かぶ。
未練タラタラじゃんか、、、笑
公園の椅子に寄りかかって目を閉じた。
ーーーーー
暖かい風と、鳥の鳴き声で目を覚ます。
目の前には満開の桜。美しい景色に魅了される。
目の奥が熱い。また泣きそうになる。彼に会いたい。そう思ってしまう自分がいる。
自分から出てくなんで言ったのに、結局は彼のことが大好きなんだよ。
胸が痛む。息をするのが辛くて。目眩がする。
ごめんね。
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俺は前から心臓病を患っていた。心臓病と診断されたのは2年以上前。ストレスからきた心不全だってさ。余命宣告もされてた。
診断された時に、もう3年もないって。持って2年半と少し。
悪化を防ぐためにも治療を続けてた。
そんな時にないくんと出会って。必死に生き延びようとした。嫌われるのも、別れるのも怖くて、大事なことなのに言えずにいた。
ごめんね、ないくん。伝えられなくて。もし俺が伝えて、受け入れてもらえたなら、もっと時間を大切にできたのかな、?
俺の中は後悔する感情でいっぱいになる。
やってする後悔よりも、やらないでする後悔の方がよっぽど辛いってことは誰よりもわかってた。心臓病になる前にやりたいこといっぱいやっとけばなーって。なのに、なんで、なんで伝えなかったんだよ。ばか。
ほんとにばかだと思うよ。ないくんには申し訳ないことしたなー、、
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息をするのが辛い。何も見えない。怖い。このまま死んじゃうのかな、、。
彼からの電話の音、桃色の目の前、震える声で君に伝える。
桃色の君に
「ありがとう。」