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彼は我々とは気が違う。
正気の沙汰という言葉を全面的に否定する外道だ。
普通ならば涙を流さずにはいられない様な光景を目の当たりにしても、
彼は涙を流すどころか大声で笑い始めた。
異常者という呼び方が正しいだろう。
先日、刃物を勉強道具と言い張って学校へ持っていったらしい。
それが虚言なのか否か、真相は分からなかった。
後日私は彼に質問をした、「君は、いつもどんな気分で生きてるのか」と。 するとこう返してきた「なら貴君は命を奪う時に何を思う?」
私は彼にこう言った。「私は無用な殺生はしない、そして君は何が言いたいんだ?先に問いかけたのは私だ。私の質問に答えてくれないか?」
彼は笑顔でこう言った「命ある物はいつでも亡き骸の上に立っている。 私もそうだ、そして貴君や他の人も大から小まで全ての生命がそうである。だから私は常に恐れを抱きながら今までを生きてきた…それが答えだ。」
言っている事は理解できたが、彼の腹の底を知る事はできなかった。 そして私は軽く会釈しその場を離れた。
翌日、彼は人の生首を二つ抱えて私の前に現れた。