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狐夜 月愛🩵🦊🌙
39
#カラスバ
小鳥遊
4,659
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──── 。
『おい…!”あいつ”はどこに消えやがった!!』
『チッ…逃げ足だけは速い奴だな!逃げ隠れても無駄だぞ!』
どこからか聞こえる、ニンゲンの声。
普段のみんなじゃない、怒り、憎しみ…そんな感情が声色から伝わってくる…
【母上…?どうしてニンゲンは、あんなに怒っているのですか…?】
そう問いかけても、返事は無い。
荒く、肩で息を吸い、いつもの母上の笑顔は無かった。
───── ペキッ 。
僕の近くで小枝が折れる音がした。
それに気づくと、母上は僕を胸に抱え、再び走り出した。
『居たぞ!あそこだ!』
『待ちやがれ!この⬛︎⬛︎⬛︎が!!』
ニンゲンの声が近くなってくる。
何を話していたのか分からなかったけど、今さっきと同じ声だった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
暫くすると、僕の目に海が見えた。
水平線から、ひょっこり太陽が覗いていた。
母上が前に教えてくれた、あれは”日の出”と言うらしい。
サク…サク…サク…
ニンゲンもポケモン達の気配も無い、あるのは小さく聞こえる波の音と、木々の葉が揺れる音。
フラフラと母上は僕を抱えたまま歩き、朽ちた丸太に座り込んだ。
母上は、余裕が無さそうな表情をしながら息を整えていた。
見ると、身体のあちこちに傷が付いていて、痛々しい血痕が付いていた。
【母上…すごい傷…大丈夫ですか…?】
僕は母上の傷を少しでも和らげようとペロペロと舐め始めました。
そうすると、母上はいつもの笑顔を僕に向け、頭を撫でながらこう言いました。
【…本当に、優しい子だね。そんな貴方が大好きよ。】
そんな2人の時間もすぐに終わってしまった。
『居たぞ!あいつだ!』
『逃げても無駄だと言ったはずだぞ!』
母上はすぐ、臨戦態勢になって立ち上がり、ニンゲンの方を向いて、睨みつける。
僕にはすぐ分かる、怒ってる時の母上だ。
【母上…?】
そう言いながら近づくと、母上は僕の首元を掴んで、海の方に投げ飛ばした。
幸い、落ちた所に漂流物を見つけ、僕は慌ててしがみついたが、母上は海の方にはやって来ない。
【母上…!母上…!】
僕は一生懸命鳴いた、でも母上は振り向こうとしなかった。
『チッ…!ポケモンの癖に…!おい!その武器をあのガキに向けろ!あいつから仕留めるぞ!』
僕の方に武器の銃口が向けられる。
僕はと言うと、母上を呼ぶために一生懸命で、銃口を向けられている事など全然知らなかった。
【………!?⬛︎⬛︎⬛︎!!!】
ドンッ………!!
ドサッ……………
武器から弾が出た瞬間、母上が僕の身代わりになって、砂浜に倒れ込んでしまった。
母上から、痛みを堪えるような声が聞こえてくる。
【母上…?母上…!!】
僕は声が枯れるほど鳴いた、でも、もう声は殆ど届かなかった。
僕と母上の距離はどんどん遠くなっていく。
母上の姿がどんどん小さくなっていく───
【母上…!!母上…ッ…!!】
【───ッ!!はh…………】
遂には僕も鳴く力も底を尽き、漂流物の上でぐったりと倒れ、意識を失った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『ほんと、あいつを捕まえるために手こずらせやがってよォ…姉妹目にゃ逃がしちまうんだからよォ。』
『大人しく捕まれば良いものを、でもいいわ。⬛︎⬛︎⬛︎さんの元で沢山鍛えてもらいましょう。』
【────!!!】
手を伸ばして、謎のボールに入れようとした時、その手首を狙って、攻撃した。
『ッ…!!お前、大人しく捕まればいいんだよ!!』
倒れたまま、そのポケモンは喉奥から低い唸り声を出しながら睨み付けていた。
『まあまあ…そんなに焦らなくてもいいさ。』
どこからか黒いローブを身に纏う男性が現れた。
『…⬛︎⬛︎⬛︎さま、申し訳ございません。例の個体は捕まえる前にこのポケモンのせいで失敗に終わりました。』
『んでよォ、此奴どうします?散々痛めつけて、研究材料にしましょうかい?』
『んー…そうだね…僕は君のような肉体的な物は趣向外でね。』
そう言いながら、ポケモンに近づく男。
そのポケモンも警戒を解くことは一切無く、威嚇を続けている。
『…いい顔だね、その怒りに満ちた顔。大丈夫、私は君の敵では無いさ。ただ、そんな君たちに”救いの手を差し伸べる”だけ。』
男はそう言い、ポケモンから離れた。
『そのポケモンは僕に預けてくれないかい。飼い慣らしがいがありそうだ。』
男はそう言うと振り返りもせずにその場を後にした。
『分かりました、おい、そのポケモンをあの檻に隔離しろ。連れて帰るぞ。』
『イエッサー!おい、さっさと歩け!あれがお前の新しい住処だ!有難く思いな!』
あの弾は睡眠弾だったらしく、威嚇をしていたポケモンも為す術なく砂浜に倒れており、その大男はポケモンを抱え、その場を後にした。
エピローグ 完
コメント
1件
ああ〜〜〜😭😭😭 もう冒頭から胸がギュッてなったよ…!! 母上が子を守るために身代わりになるシーン、涙腺崩壊しかけた…「本当に優しい子だね」って最期の笑顔が切なすぎる💔 黒ローブの男の意味深な発言も気になるし、この子がこれからどうなるのか続きが気になって仕方ない!! 世界観の広がりを感じるプロローグ、めっちゃ引き込まれたよ…✨ 続き待ってるね!!