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にこと昨日か一昨日話した時に考えた話?を小説にしてみました!!
ほぼチャッピーだより
死ネタ 嘔吐
ナムギュとミョンギと赤ちゃん出ます
この話もしかしたら地雷の人多めかも?
ナムギュが赤ちゃんを抱いたとき、最初に思ったのは「可愛い」ではなかった。
「こわい」だった。
小さすぎて、壊れてしまいそうで、そして
この命を前にしている自分自身が、ひどく信用できなかった。
赤ちゃんの泣き声は、壁に反響して何倍にもなってナムギュの胸に突き刺さった。
耳を塞いでも、心臓を押さえても、音は消えてくれない。
「ごめん…ごめんな….。」
そう呟きながら、ナムギュの手は震えていた。
眠れない夜が何日も続き、理由もなく涙が出て、笑ったと思った次の瞬間には奈落に落ちる。
自分が自分じゃなくなる感覚が、何よりも怖かった。
涙は勝手に出た。
理由なんてなかった。
ただ、胸が苦しくて、息が詰まって、泣くことしか出来なかった。
ミョンギは仕事に出ていた。
「すぐ帰るからな」
そう言って出ていった背中を、ナムギュは縋るように見送った。
けれど赤ちゃんは泣き止まなかった。
どれだけ抱いても、揺らしても、声は鋭くなるばかりだった
「うるさい!!!」
自分の声が、自分の耳に怖いほど冷たく響いた。
頭の中がぐちゃぐちゃで、思考が追いつかない。
「泣き止ませなきゃ」
「静かにさせなきゃ」
「ご近所さんに迷惑かけちゃう」
その考えだけが暴走して、理性を押し潰した。
気づいたときには、枕を手に取っていた。
白い布越しに、赤ちゃんの顔が歪む。
その瞬間、玄関のドアが開く音がした。
「ナムギュ!」
ミョンギの叫び声と同時に、枕は引き剥がされた。
赤ちゃんの泣き声が、さらに大きくなる。
ナムギュはその場に崩れ落ちた。
自分が何をしようとしたのか理解した瞬間、全身が震えだした。
ミョンギは何も怒鳴らなかった。
ただ、赤ちゃんを抱きしめ、ナムギュを見て、静かに言った。
「…..このままじゃ、死ぬ」
それは脅しでも責めでもなかった。
事実を、淡々と告げる声だった。
精神科で下された診断は、躁鬱。
薬は増え、感情の波は激しくなった。
ナムギュは毎日ヒステリックに泣き、叫び、物を投げた。
ミョンギはそのたびに抱き止め、抑え、謝り続け
「大丈夫だ」
「ここにいる」
「一人じゃない」
それでもナムギュは悪化した。
ある日、包丁を握った。
理由は覚えていない。
ただ、胸の中の何かを外に出したかった。
ミョンギが止めに入った瞬間、刃が腕を裂いた。
血が床に落ちる。
「…ッ!!!」
ナムギュはそれを見て、すべてを理解した。
「おれが…..おれのせいで……」
声にならない声で泣き崩れる。
ミョンギは腕を押さえながら、ナムギュの肩を抱いた。
「俺の腕なんてどうでもいい」
「お前のほうが大事だ」
その優しさが、ナムギュをさらに壊した。
安定剤をナムギュに飲ませ、少し落ち着いた頃、ミョンギは立ち上がった。
自分の腕に絆創膏を貼ろうとした、そのときだった。
ナムギュの袖がずり落ちた。
そこには、無数の肥厚性瘢痕。
白く盛り上がった傷、赤黒い線、深く挟れた跡。
中には脂肪層まで達していたものもあった。
「うわっ…」
思わず漏れた声。
ナムギュは凍りついた。
引かれた。
そう思った瞬間、部屋を飛び出した。
泣きたくないのに、涙は止まらない。
「ぉ”え”ぇッ」ベチャベチャベチャ
嗚咽と一緒に吐き気がこみ上げ、床を汚してしまう。
ミョンギは黙ってバケツを差し出し、背中をさすり、部屋を掃除した。
「ごめん……ごめん…….」
震える声で謝るナムギュに、ミョンギは首を振る。
「なんで謝るんだ」
「お前のせいじゃない」
その言葉に、ナムギュはまた泣いた。
「…でも」
「きつくなっても、自分を傷つけるな」
ナムギュは頷いた。
「わかった」
けれど、すぐには直らなかった。
生きている実感を得るために、時々、自分の腕を切った。
本当に限界の日には、ロープを首にかけた。
でも怖くて引けなくて、代わりに薬を大量に飲んだ。
ミョンギは、何度も止め、疲れていった。
次第に、ミョンギの目から光が消えていった。
「ナムギュ…。」
「ん?」
「一緒に、もう終わりにしようか」
それは冗談みたいな声だった。
心中を決めた夜。
「なあ、ナムギュ。生きろって言い続けた俺が、最後には一緒に死ぬなんてずるいよな。」
「そんなことないよ。ミョンギよく一人で耐えた。俺の方こそ迷惑ばっか沢山かけてごめん」
「全然迷惑なんかじゃなかったよ。俺たち3人ともよく頑張ったよな!!」
「うん、頑張った。」
「じゃあそろそろ逝くか」
「うん。ミョンギ今までありがとう。大好きだよ」
「俺の方こそありがとう。ナムギュ大大大好き!!また絶対会おうな」
「うん!」
最後の会話をしている時もナムギュは何度も視線を逸らした。
ミョンギを見てしまえば、決意が崩れるのがわかっていたから。
ミョンギも同じだった。手は繋いでいるのに、二人とも震えていた。
ロープが軋み視界が暗くなる。
でも、結末は残酷だった。
途中で、ナムギュのロープだけが切れた
残されたのは、泣き声と、冷たくなったミョンギだけ。
ナムギュは叫び、縋り、後を追おうとした。
けれど、赤ちゃんの泣き声が、現実に引き戻した。ナムギュは震える手で振り返り、冷たくなったミョンギを下ろし、抱いた。ミョンギが死んだなんて認めたくなかった。だから火葬に行けなかった。
日々は灰色になった。
育てる力も、笑う力も、なくなった。赤ちゃんは静かになり、やがて動かなくなった。ナムギュはミョンギの隣で横になり、目を閉じた。
後日、異臭に気づいた近所の人が扉を開けた。
そこには、抱き合うように眠る二人がいた。
静かな部屋に、もう泣き声はなかった
はい!終わりです!!
コメント
6件
ニヤニヤしながらめっちゃ慎重に1文字ずつ読んでた変態の私はここにいるよ