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「———以上を、各自委員会で共有するように。それではこれで総会を終える」

解散!と、会議を閉めれば途端に沸き出す生徒たち。そんな彼らを尻目に、俺は急ぎ足で会議室を出た。

生徒会長としての仕事はここまで。あとは俺個人としての仕事だ。

「みゃ、みやせはいるかっ、」

「みゃ?」

しまった、噛んだ。恥ずすぎるっ。

三谷瀬を呼び出してもらおうと、適当に教室の入り口近くにいるやつに声をかけたが失敗してしまった。

まさか一般生徒の前でこんな醜態晒すとは…い、いや違う、噛んだのはべつに緊張しているからでは…!久々に三谷瀬に会えるのが嬉しくて、でも少し緊張もあって、だから噛んでしまったとかそういうわけでは決してない!断じてない!

「あー…三谷瀬くんなら……」

「中庭のガーデンテラスですよ」

「っ七宮……!」

「お久しぶりです。会長」

にこりと人好きのする笑みを浮かべてそう答えたのは、三谷瀬の親友である七宮だった。

答えあぐねている生徒を見かね、安心させるように笑顔を向ける七宮。

見かけこそ平凡を絵に描いたような人物だが、中身はかなりの男前であることは周知の事実だ。

七宮スマイルを受け、安心したように教室に戻っていくその生徒の頬が赤く染まっていたのを俺は見逃さなかった。

「ガーデンテラス…それはまた、意外だな」

「………」

「まあ、とりあえず行ってみるわ。サンキュな、七宮」

「……っかいちょう、!」

「?なんだ?」

「…いえ、なんでもないです。お気を付けて」

「ああ。いってくる」

いったい、“なに”に気を付けてなのだろうか。

何か言いたげにこちらを見やる七宮にはて、と首を傾げる。しかしすぐに教室の中から七宮を呼ぶ声がして、七宮は名残惜し気に戻っていった。

やっぱり最後まで七宮は何か言いたげな顔をしていた。

気になってちらりと中を覗き込めば、七宮を呼んだであろう生徒とその他数人に囲まれた七宮の姿があった。興奮気に詰め寄る友人たちに圧倒され困ったように笑う七宮の姿に、駆け足で教室を後にした。

ここにはもう来ない方がいいかもしれない。

『あの会長とサシで会話って…。七宮おまえすげぇなー』

『平凡なのは見かけだけで、案外肝据わってるよな。俺だったら絶対むり。なんか怖いし』

『でもさ、悪いこと言わねえからあんま人前であの人と関わんない方がいいぞ。お前まで好奇の目で見られちまう。お前だって目立つのは嫌いって散々言ってたじゃんか』

『別に会長はお前らが思ってるような人じゃ……』

俺がいると、あいつにまで迷惑をかけてしまうから。


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