アム先生の授業、楽しみだな
そう思いながら先生の話を聞く
朝のホームルーム、今日日直じゃなくて良かった。
『来月には体育祭が__』
体育祭…あぁ
私は後ろの席に座っている幼なじみに体だけ傾け小声で
「なぁ□□、体育祭って来月の何日?」
□□はえーっとね、と言い少し考えた後小声で
『五日、十月五日。 』
私はありがと、と言い体を前に戻した
一番前の一番左の席、ここ意外となんかやってても先生にバレないんだよね
それに横向けば窓越しに緑の葉っぱを身に付けているでっかい木が沢山あるし。(冬は葉が落ちて裸になっちゃうけど)授業中の気晴らしにはぴったり
まぁ、今日は楽しくなりそうだから外見ないと思うけど
落描きもやめてみようかな、なんてどうせ出来ないことを考える
先生の話が終わり、皆教科書を出したり友達と話したりしている
私は、席に座り両手で頬杖をしながら妄想をしている
そういえばオイカワさんの夢小説書いたままにしてたな、今日部活ないし気力あれば一話目終わらせちゃお。あっ時間があれば稲荷崎の夢小説も書きたいな、マネとかじゃなくて個人個人の物語もいいかもしれない。誰にも心開かない子とながすなりんとか北さんとかに出会って変わっていくとか、王道の宮ツインズの幼なじみで取り合いっこされるとか!!
あ〜妄想に出会えてよかった。たのし
そんなことを考えていると仲のいい◾︎◾︎が後ろから私の背中を叩き
『よぉ🌸、先週は良くもサボったな』
とキレ気味に言われ私の前に来る
「サボった違う、熱出た。」
と弁明する。だが私はサボったと言われたことに少しイラつき
「まぁ部活休めてよかったけど、ね?」
と煽り口調で返す
『うぜぇー?まぁアム先生の授業面白かったから?一日目受けられなくて可哀想でしたね〜?』と反撃の一言(二言かもしれない)
この◾︎◾︎は私がこの学校に入ってから初めて出会ったヤツで、□□と趣味が合うからと、仲良くなったという。私はその輪にいつの間にか入っていた。
頭の中で妄想を少し引きずっていたら、私は◾︎◾︎の顔を見てふと思った
「……お前木兎さん好きそう」
『木兎?』「梟谷の」『あぁ〜梟の所の奴か、確かに木兎さんは好きだけど一番はやっぱ赤葦かなー』
胸が高鳴る、こういう話は大好きだ
「え、じゃあお前音駒だったら誰が好き?」
私の知りたい欲が段々と出てくる、黙らずには居られない
『音駒はー…あれクロかなぁ、夜久も好きだけど』
「ほーう、私はリエーフ、と研磨」
こういう時に聞かれてもないのに答えたくなるのがオタクの本能
『でもやっぱ俺一番は赤葦かなーお前は?』
「赤葦か、いいよね、部活にあんな人欲しいわ」
「私はね…一番決めらんないなぁ…今ん所は及川さんかなー?でも青葉城西全員いいし…あ〜佐久早もいいんだよなぁ〜……すなりん…とか…… 」
私は両手で頬杖したまま考える。嬉しさと同時に悩み表情筋が忙しい、微笑んだり悩んだり。
『お前の表情キモイな(笑)』と、まだ忙しい表情筋に言われた
「はぁ〜?お前の方がキモイわ」と私は◾︎◾︎に言う
『話変わるけどお前烏野だったら誰が好き?』
話が変わりすぎて今度は感情が忙しい、でも好きな話で心が落ち着いて私は冷静に考える。
『……好きと言えば、王道の日向…いや月島…ん〜山口もいいし…あっ菅原さんも……田中も捨てずらいしノヤっさん……影山……ヤッちゃん…あ〜…………』
迷う、決めらんない、いっその事箱推ししようかな
「聞いた俺がバカだった、10秒以内に1番決めろ」
10、9、とカウントを始める
『ばっ…!ちょまってよ?!』
言葉にならない悩み声を発した後ギリギリになって
「あっ、かっ、つ、月島、!!ツッキー!」
と無理やり絞り出すように言った。
月島ね、月島はいいわ。
と、◾︎◾︎は納得して自分の席に戻った
ツッキーは声がいいんだよ声が
山口に合宿の時に言われた言葉で”ただの部活”じゃ無くなったって言うのも凄くいいし……
また妄想の世界へ意識が完全に飛んでいたらどこかから視線がして現実に戻った
横目で視線のする方を見るとアム先生が教室のドアの向こうから私を表情がない(少し睨んでる……?)顔で見ていた。
え、なんか怖いなに、私なんかしたかな
でもチャイムがなるとアム先生はぱっ、と笑顔になり
『はぁ〜いじゃ授業始めんで』
と教室に入り教卓に立つ
『今回も僕が先生するんでよろしゅうなぁ』
そう言いながら挨拶をする。
一人称僕なのなんかかわいいな、俺って言うかと思った。私は興味深々なアム先生の話を聞く
なんで、俺じゃないんやろ
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