ーせめて執事は4人ー
うるさい音を立てて、黒のベンツが2台近づいてきた。ご主人様のお帰りだ。
「到着された。門へ向かおう。」
淡々とした口調で他の3人に指示を出したのはイブラヒムだ。
青のワイシャツの上に黒いベスト、下は黒いスーツのズボンを身に纏い、右手には黒い手袋。首元には豪華な宝石のついたチョーカー、両耳には金で出来た三角形のピアスを付けている。
美麗な顔立ち。華奢な身体。透き通る白い髪。
彼は美男子だった。
「あーあ、いっちょ仕事しますかぁ。」
かったるい、とでも言わんばかりの表情で葛葉が返事をする。
上下黒いスーツを身に纏い、胸元にあるワインレッドのネクタイが映える。左手には黒い手袋。銀色のピアスが幾つも耳元で光っており、装飾の多さがうかがえる。
端正な顔立ち。線の細い身体。なびく白い長髪。
彼も美男子だった。
「あ!ピアスが片方無い!!誰かぁぁ〜!」
身支度が完璧でなく、慌てふためき、焦っているのが不破湊。
上下黒いスーツで、胸元のポケットには紫のチーフ。首に下げている幾重ものネックレスがシャラシャラと音を立てる。本当は両耳にあるが片方絶賛探し中の片耳のチェーンピアスが、忙しなく揺れ動いている。
秀麗な顔立ち。均整の取れた身体。メッシュの入った銀髪。
彼も美男子だった。
「ちょっ、早過ぎではありますね…」
いつもの口癖で苦笑いをする、ローレン・イロアス。
上は赤いワイシャツに、下は黒いスーツのズボン。ワイシャツの袖を少しまくっている。朱色のネクタイに、金のネクタイピン。両手には黒い手袋、片耳には銀のイヤーカフ。
精悍な顔立ち。やや体格の良い身体。後ろで束ねた赤い長髪。
彼も美男子だった。
ib「お帰りなさいませ、ご主人様。」
kz「お荷物お持ちしまぁす」
fw「お手を。足元にお気をつけて。」
lr「昼食のご用意は出来ております。」
そんな美男子4人は、大富豪の執事だった。
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ぱーせんとです。ずっと書いてみたかったせめよん!!ついに書き始めました!!
更新はいつものように遅いですが、どうぞよろしくお願いします🙇🙇
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