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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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「どうしたの…」

体を起き上がらせようと力を込めると、頭に激痛が走った。

「…っ!」

「天音っ大丈夫?起き上がらなくていいよ!」

「あ、ありがとう翔馬君」

それより、どうして2人がここに居るの?

今は何時なのかな。

「2人とも授業は…?」

「先生に説明して、抜けてる。」

え?

「ダメだよ。絢も補習ならない様に頑張ってたでしょ?行ってきなよ…と言うか、なんで翔馬君が…」

「あぁさっき─」


【数十分前─翔馬目線─】

「ふざけんな!」

ゴンッ

鈍い音が響く。

その頃俺は、廊下で会話を聞きながら助けに行こうとしてた。

でも…後輩の子2人が何故か俺から離れてくれなくて。

「離してくれる?」

「嫌です!」「あんな女をまた助けるの?そんなの嫌だ!」

「離してくれないの俺もやだ」

「私達嫌いになりましたか!?」

「嫌です先輩!うぅぅっ!うわぁぁん!嫌わないでっ…!」

「…っ!俺は好きな子を優先するから。」

最後は半ば強引に引き剥がして天音の方に走った。

「先輩サイテーっ!」

後ろからそんな声が聞こえたが、どうでもいい。

天音が俺は大切な友達って言ってたのも聞こえてたし、天音の家の事情も聞こえてきてた。

はあっはあっ 息が上がりながらドアを勢いよく開けた。

そこにはには、目を伏せて少しぐったりして居る天音が居た。

その横で泣き叫ぶ佐賀野さんも居る。

俺はその時初めて女子に怒りを覚えた。

「天音っ!佐賀野さん何やったの!?」

「こいつが悪いの!私は悪くないもん!ていうか、振り返ってくれない綾川君も悪い!」

ずっとそれしか言わなかった。

イライラしてぶん殴ろうかと思った。

でもその時、天音を優先しようと思って、天音を保健室に運んだ。

天音がずっと寝てるから。

心配で横にいた。

そしたら、泣きそうになりながら佐賀野さんが来た。

それで、2人で天音が起きるのを待ってた。


翔馬君はそう話してくれた。

「……そっか。ありがとう。」

こくん。と頷いて廊下で待ってるねと空気を読んでくれる翔馬君。

パタンと言う音が聞こえた。

少しの間沈黙が流れた。

沈黙を破ったのは私からだった。

「絢…絢はさ、私の事友達と思ってなかったの?」

「………」

「黙ってても何も分からないよ。正直に話して…?」

「思ってたよ…前までは…もしかしたら、今もまだ思ってる…かも…」

まだ友達と思ってる…

そう聞いた途端、説明のできない感情が襲った。

「そっか…絢はどうして、パパ活してるの?」

「…彼氏に…稼げって…」

「え…?彼氏さんに…?」

…どうして…

「私の彼氏。借金あるみたいなの…それで返済しろって…それで、パパ活してる時に天音達に見つかって焦って…知られたら退学なるから、どうにか口止めしなきゃって考えたら天音に擦り付ける形になって…ごめんっ…」

「私もごめんね…苦しんでるのに、気づけなくて、友達失格だね…」

「ううんっ!私が悪いの…擦り付ける前にパパ活なんかしなければこんな事にはっ…」

遂に泣き出してしまう絢。

「泣かないで…元はと言えば、彼氏さんがやらせてたんだからっ…あれっ貰い泣きしちゃったっ…ごめんっ涙止めるからっ」

へへっと笑う。

「ごめんっごめんなさいっ…」

絢はそう言い続ける。

「もうっ!謝るの禁止っw」

「でもっ…」

「もう良いんだよっ…反省してるならっ…」

ずっと謝られると罪悪感が出てくる…

「うっ…うぅっ」

もう泣かないでよ…

「ねぇ絢?」

「な…にっ」

泣きすぎて声が掠れてきた絢。

「…また…私と…仲良く来てくれますかっ…?」

お願い…良いよって言って……

「……無理…」

「…っ!そうだよね─」

「なんて言うと思うっ?お願いしますっ」

「…うぅぅぅ…絢ぁぁぁっ」

「もうっ…お子ちゃま天音だっw」

良かった…本当に良かった…

いつもの絢に戻ってくれて…

友達に戻ってくれて…

そう考えると涙が止まらなかった。

2人で数分間、顔を見合わせて笑い合った。

やっぱり…友達は良いなと実感した日だった。

「「また一からよろしくね!」」


【作者ノート】

7話目も見てくれてありがとう!

仲直り出来て良かったねぇ!

次回も楽しみにっ!おそら!

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