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新大阪駅ではすでにチームメイトが到着していた。
田村は平田コーチに礼を言い、新幹線に乗り込んだ。そして、平田に真実を話すことにした。
その話を終えた後、
「その少年のためにも良い成績を残すことだな」と平田は言った。
現在、ジャガーズは10勝15敗である。首位のパイレーツとは6ゲーム差となっていた。
ジャガーズは、その後、横浜へ移りレンジャーズとの3連戦があった。
そして、ジャガーズは接戦ではあったが、何とか2勝1敗とした。
試合後、田村は広報の担当者から一通の手紙を渡された。
差出人を見ると、村山大地となっていた。
私はすぐに封を開けた。
たむらせんしゅへ
このまえ おみまいにきてくれてありがとう。
ぼーるがもらえてうれしかったです。だいじにします。
ぼくもがんばってびようきをなおすので、
たむもがんばってください。
いえのでんわ 06 6236 xxxxです。
むらやま だいち
真剣に手紙を読んでいた田村に、平田が声をかけた。
「女性からのファンレターか? 羨ましいね」と平田がを言うと、
「いえ、5歳の男の子からですよ」
「5歳の男の子?」と平田が聞くと、
「先日、平田さんに話した男の子です」
「あの病気の子どもさん?」と平田が聞いたため、
「ええ、そうです。なぜかその子に会ってから、不思議と彼のことが気になってしまうのです」
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