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🎲「なんでそんな悲しそうな顔してんの?、」
あぁ。我慢できない溢れる。この顔の表情のくっさんを見てしまったらもう俺も俺の事に手をつけられなくなってしまう。
会場裏口の透明な扉越しに聞こえるその声に手を思い切り伸ばしてしまいそうだった。
扉を開けるくっさんの胸の中にローレンは思いきり飛び込む。
🗝「おれの歌聞いてた?」
🎲「聞いてたよ」
🗝「どうだった」
🎲「…」
🎲「もっと俺のことが好きって歌詞歌って」
🎲「俺に向けて失恋の歌なんて歌わないで」
葛葉も泣き出しそうな声でローレンの背中を抱きしめる。
🎲「ありえないぐらい怖かった、」
🗝「ッ…」
怖かったのはくっさんも同じだ。
この関係がシャボン玉みたいに何かの衝撃で溶け落ちてしまうことを俺もくっさんもずっと怖がってる。独占欲や嫉妬、束縛という手段でこの関係を守っていくことに。この感情が悪だとは到底言えないけど、そのシャボン玉がいつか溶けて無くなってしまっても俺たちならまた新しい何かを作りだすことが出来る。そう思ってるよ。
ローレンは葛葉の震える唇にチュッと口付けをする。
🗝「俺がどのくらいくっさんに惚れ込んでるかちゃんと分かってんの?…」
🎲「…」
🎲「教えてよ」
葛葉がローレンの髪の毛をかき分け頬に手を添える。
🗝「俺の全てをあげても足りないぐらい」
花が咲いたようなその愛らしい笑顔に葛葉は蜜を求める蜂としてその全てに惹き付けられる。
出会った時からずっとこの笑顔に何度振り回されてきたことか。
ローレンの眩しい笑顔を独り占めするように力いっぱい抱きしめる。
🗝「そういえばここ一般の人立ち入り禁止だ」
🎲「もうちょっとこのままでいさせて」
🗝「怒られちゃう」
🎲「その時は逃げよう」
🗝「逃げるんなら俺も連れてって」
俺たち身の回りの環境や人間同士の関係にこれからも悩んで行くことになるだろう。でもそんな子供で未熟な俺たちに飽きて大人になる瞬間までこの感情に付き合っていこうね。あなたとならどんな事でも乗り越えられる自信しかないから。