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めっちゃ好きっす…………!
えいぷりるねた
記憶力カスだから所々違うかもゆるして
今日から後輩の子達と校外学習。
鳳さんがショーキャストをやっているフェニックスワンダーランドでショーをするらしい。
私は優等生の朝比奈まふゆ。
後輩の子の手本となるよう。
先生の力になれるよう。
お母さんとお父さんが望む私になるよう。
それが私。
それが…….。
分からない。
ネットでとある曲を聞いた。
なにか、よく分からないけど何かを感じれた気がした。
これなら、これなら分かるかもしれない救われるかもしれない。
それからは昔の記憶を頼りにシンセサイザーを見つけて思うがままメロディを打ち込み歌詞を書き連ね、吐き出して吐き出して吐き出して吐き出して。
曲からは絶望しか生まれなかった。
私は何も感じられなかった。
その後、お母さんにシンセサイザーを捨てられた。
もういいや。
これでもういいや。
皆が望む私で。
私1人が我慢すればいいだけじゃない。
今回校外学習で一緒のグループになった鳳さんは私が笑うと何故か酷く怯えた。
別にそんな希望を抱いてない。
見つけてくれる人なんてもういないから。
もしかしたらこの校外学習で何か感じられるかもしれない。
もしかしたら修学旅行で何か分かるかもしれない。
もしかしたら大学で何か救われるかもしれない。
そんな希望を持っては打ち砕かれてく。
辛い。
辛い…?
本当に辛いのかも分からない。
こんなショーをしたって。
分からない。
何も。
変わらない。
分からない。
分からない。
分からない。
分からない。
分からない。
『いつか救ってみせるから。』
ふと、どこかで聞いた事がある声がした。
今日は友達がオススメしてきたCDを買いにレコードショップに来ていた。
YUMEYUMEJUMP?
どうやら新しいアイドルのライブの映像のようだ。
…….この小さい銀髪の子…見たことある気がする。
『作り続けてみせる。』
頭に鳴り響く聞き慣れた声。
聞いた事…ないはずなのに。
何故だか懐かしい。
『まふゆ』
優しく、私の名前を呼ぶ声がした。
『ねえまふゆっ!』
少し苛立ちも入り交じっている声も。
『まふゆは空いてる〜?』
何かを楽しみにする声も。
『まふゆ…。』
無機質なのに温かみがある声も。
全部、全部。
その瞬間目の前が真っ暗になった。
そして私の意識も少しずつ遠のいていった。
目を覚まし、時計を見ると25時をさしている。
「皆、いる?」
「…….いるよ」
夢を見ていた気がした。
私が奏達と出会わない夢を。
「それじゃあ、始めようか。」
25時、ナイトコードで。