4 × 1
irxs様二次創作
ご本人様には一切関係ありません
「早く帰ってこないかな………」
ソファに寝転がったまま時計を見つめる、けれどさっきから2分しか進んでいない
出張と言って3日前から家を空けていたないくん。家を出る直前までくっついてきて、その時は鬱陶しいしか思わなかったのに今となっては逆に求めてしまう自分がいた。
………しょうがないじゃん、今までこんなに長い出張はなかったんだもん。これがただの友人関係や活動者同士だったら長く感じないんだろうな。
でも俺たちはそうじゃない。もちろんないくんとは いれいす として活動者仲間ではあるけど、それ以前に恋人同士だ。
恋人と3日間も触れ合っていなかったら、寂しくなるのは当然なわけで………
「6時に帰ってくるって言ったのに…」
現在時刻、7時半。約束の時間から1時間半も過ぎている。普段、りうらが少しでも門限を破ると きついお仕置 をしてくるくせに………
はー……ダメだダメだ、ないくんはりうらと違ってちゃんとしたお仕事なんだから。我儘なんて言ってられないよ。
玄関に行って出迎えてあげようかな。普段は恥ずかしいからそんなことしないけど、今回だけは特別。
とてとて と、1人寒い廊下を歩いて玄関まで行く。ああー部屋と違って寒いな。こんな時はいつもみたいに抱きしめて沢山キスをして欲しい。いつもみたいに甘やかしてよ。
いつもはこんな女々しいことなんて思わないのにな。きっとこれも寒さのせいだよ。
ねぇ、早く帰ってきてよ。ないくんだけのお姫様が寂しく1人で寒い中待っているんだよ?
こんなの王子様としては失格だよ。りうらじゃなきゃ今すぐ別れていたね。
だから、ね?この睡魔が襲ってくる前に早く帰ってきてよ。
「はぁっ、はぁっ…!くそっ、」
真っ暗の夜空の中、俺の吐く白い息だげが浮かんでいる。普段の社畜生活からは考えられないようなスピードで家まで全速力で走る。
走りながら右手首につけている腕時計を見ると、約束の時間から2時間もすぎた8時になっている。
きっと俺の恋人は拗ねているに違いない。普段はあんなにツンケンとしているが、意外と照れ屋ですぐに顔が真っ赤になっているの知っているからね。
もしかしたら怒っているかも、いや絶対に怒っている。俺がその立場だったら問答無用でベッドに連れ込み死ぬほど犯しているに違いないから。
しばらくは口を聞いてくれないだろう、明日Lサイズのポテトでも買わないとな…
そうして走ること数分。やっと目的地の家が見えてきた。鞄から鍵を取り出し、なるべく静かにドアを開ける。
ああ、早く抱きしめたい沢山キスをしてそのまま____って、え!?!?
「り、りうら…!?」
玄関にいたのは紛れもない、俺が愛してやまないお姫様のりうらがいた。
え?え???な、なんか壁によりかかって蹲っているけど……もしかして体調崩した!?!?
靴を脱ぎ捨て鞄も放り投げ、りうらに慌てて近づく。
「りうら…!?大丈夫?」
「ん………、」
名前を呼びながら軽く腕を叩く。すると少し唸ったりうら。ん?あれ、これってもしかして…寝てるだけなのでは?
……ってことは、もしかして、もしかしてだけど俺のこと出迎えようとしてたの?このくらい自惚れてもいいよね、
だってそうじゃなきゃ 冷え性なりうらがこんな寒い玄関にいるわけないし、こんなところで寝るわけがない。
「は……なにそれ可愛すぎ…」
自惚れるわけじゃないけど、これってつまりはりうらも寂しかったってことだよね?普段はそんな素振り一切見せないくせに…
あぁ、どうしよう今すぐにでも抱きしめてキスをしてそのまま___って、冷た!?
欲のままりうらの身体を触ると、有り得ないくらい冷たい身体。そっか、そうだよね。こんな寒い中俺の帰りを待ってくれていたんだから。
気づいたら俺の腕の中には可愛い寝顔のお姫様が。
ごめんね、時間過ぎちゃって。3日間も1人にさせてごめんね。こんな寒い玄関で寝てしまうようなことさせてごめんね。謝りたいことは沢山あるけど、今はこの愛しい彼女をベッドに入れて温めてあげたい。
次起きた時には、もういらないってなるほどの愛情を注いであげるから。
コメント
2件
イチャ甘桃赤最高だよ😭🫶🏻💗 赤さん普段ツンツンなのに寂しいって思っちゃって玄関まで出てきちゃうのかわちいすぎる😭😭😭