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家に戻るなり、瀬名は理人をすぐさまベッドへ押し倒した。有無を言わさず組み敷かれ、抵抗する間もなく熱い掌が服の中へと滑り込んでくる。
「ま、待てって! まだ風呂入ってねぇんだぞ!?」
「知ってますけど。それが何か問題あります?」
何を当たり前のことを言っているのだ、という無機質な表情で見下ろされ、理人は絶句した。
「大ありだ! ばかっ、汚ねぇだろ! せめてシャワーくらい浴びさせろって」
「僕は気にしませんよ」
「俺が気になるんだよ!」
バタバタと足を動かして必死に抵抗を試みるが、筋力では到底敵わない。週に二回はジムに通い鍛えているはずなのに、こうも簡単に押さえつけられてしまう己の無力さが恨めしかった。
「暴れないでください。……暴れると、余計に興奮する」
「――っ」
欲情しきった、ギラギラと光る瞳に見据えられ、理人の心臓がドクリと大きく脈打った。
「理人さん。僕がどれだけ我慢してたか、分かってるんですか? 貴方のあんな可愛らしい姿を見せられて、我慢できるはずがない」
「なっ……誰がいつ……かわ、可愛いなんて……」
「観覧車の中のこと、覚えてないとは言わせませんよ。あんな狭い密室で……誘ってるとしか思えない」
「ちがっ、あれは――っ」
「もう、黙って」
反論しようと開いた口は、すぐさま熱い塊で塞がれた。再び口内を蹂躙するような激しい口付けに、呼吸がままならない。苦しくて顔を背けようとしても許されず、逃げようとする舌を執拗に追いかけ、絡め取られる。
「ん……ふ……ぅ、ん、んっ」
息継ぎの合間に漏れる声さえ飲み込まれ、理人の頭の芯がじんと痺れた。角度を変え、何度も深くなっていく接吻に、思考がドロドロに溶かされていく。 瀬名の手がシャツの上から胸を弄り、布越しに突起を強く摘み上げると、理人の身体がビクリと跳ねた。
「あっ、やめ……っ」
「どうして? 気持ちいいくせに」
耳元で囁かれ、耳朶を甘噛みされる。背中を駆け抜ける戦慄。耳孔に湿った舌を差し入れられ、ねっとりと舐り上げられると、その生々しい感触に堪らず腰が浮いた。
「ひぁ……ぁ、そこ、だめ……だっ」
「駄目じゃないですよね? ほら、乳首もぷっくり立ってきた」
尖らせた舌先で耳の奥を愛撫されながら、同時に両方の先端を指で捏ねるように刺激される。じわりとした快感が全身を巡り、理人の口から熱い吐息が溢れた。
「あぁ……やっ、やだっ、やめ……っ」
くちゅくちゅと耳の中で直接響く水音が、いやらしくて堪らない。布越しに胸の尖りを爪で掻かれ、かと思えば指の腹でふにふにと弄ばれる。執拗な刺激に、下腹部がじゅわっと疼き始めた。
「止めていいんですか? 本当に?」
耳をぞろりと舐め、息を吹き込むように囁かれる。その甘美な響きに、理人は抗う術を失い、全身を小刻みに震わせた。
「ここも触ってないのに、すごいことになってますよ?」
「――っ!?」
スラックスの上から股間をなぞられ、理人の顔がカッと一気に赤く染まった。瀬名の言う通り、そこは既に窮屈そうに張り詰めており、指先が触れただけでもピクピクと敏感に反応してしまう。
「案外、耳と乳首だけでイけるんじゃないですか?」
「なっ、ばっ……あぁっ!」
「試してみましょうか」
瀬名は口元に意地の悪い笑みを浮かべると、ベッドの下から見覚えのあるピンクのローターを引っ張り出してきた。嫌な予感に逃げ出そうとするが、がっちりと両腕を組み伏せられ、身動き一つとれない。
「理人さん、これ好きでしょう? 前にこれ使って散々いじめた時、すごかったもんね」
「す、好きじゃ……ねぇっ、そんなの……っ」
「嘘つきだなぁ。虐められるの、好きなくせに」
カチッ、と無機質なスイッチ音が響き、ヴーという低い振動が始まる。瀬名は何の躊躇もなく、それをシャツの上から理人の胸へと押し当てた。
「好きじゃな、あっ、くぅ……っ!! や、やめっ」
敏感になりすぎた胸元は、ローターという小さな機械が刻む微弱な振動さえも、強烈な快楽として変換してしまう。強すぎる刺激に理人は身を捩って逃れようとするが、瀬名は手を緩めるどころか、さらに力を込めてローターを押し当ててきた。
「ひっ、うぁ……っ! ああぁっ!!」
ブルブルと小刻みな震えが直に伝わるたび、全身に電流が走ったような悦楽に襲われる。
「ぃ……ゃ、はぁっ……んぅ……っ」
「気持ちよさそうにヨガって……。やっぱり、ローターが好きなんじゃないですか」
「ちがっ、ぁ……っ、言うなっ、ばか……っ」
首を振って懸命に否定しても、身体は正直だった。布越しの刺激だけでは物足りないとばかりに、無意識のうちに胸を突き出し、腰を揺らしてしまっている。その様子を見て、瀬名がくすっと意地の悪い笑みを漏らした。
「ハハッ。自分から胸を押し付けて、腰まで揺らして……えろいなぁ」
「ちがっ、これは……っ」
「違わないでしょう? こうやってグリグリされるの、好きなくせに」
「――っ、あぁ……っ」
ピンと勃ち上がった乳首にローターを押し当てられたまま、シャツの上からもう片方の尖りを強く摘み上げられる。指の腹で圧迫し、ぐりぐりと捻られる刺激は、痛みなのにそれを上回る快感となって理人を襲い、腰がビクビクと派手に跳ねた。
「ははっ。触ってないのにココ、すごいことになってますよ? ほら、パンツの中、グチョグチョじゃないですか」
胸元への拷問はそのままに、ズボンの上からゆっくりと、形を確かめるように股間をなぞられる。先端に爪を立てられた瞬間、一気に射精感が跳ね上がった。恥ずかしくて堪らないのに、瀬名の手の平に自身を擦り付けるように、勝手に腰が動いてしまう。
「はぁ……ぁっ、んぅ……っ」
「すごい、どんどん溢れてくる……」
「はぁ……っ、んんっ、う、うるさいっ! 言うなバカっ」
羞恥心に耐えきれず、理人は両手で顔を覆った。だが、瀬名の指摘した通り、下着の中の性器は先走りの熱い液体でぐしょ濡れになっており、瀬名の指先が軽くなぞっただけでも、ジュワッと染みが広がっていくのが分かった。
「こんなにガマン汁を垂らして……胸しか弄ってないのに。……本当に、淫乱ですね」
ククッと喉の奥で笑いながら、瀬名がシャツを乱暴に捲り上げた。露わになった肌に、直接ローターが押し付けられる。
「ひぁっ、やっ、やめ……っ、も、だめ……だ、ぁ、ぁあっ!」
直に感じる振動は強烈な快楽をもたらし、瀬名の言葉責めも相まって、理人は今すぐにでも達してしまいそうになる。シーツを掴んで必死に堪えようとするが、追い打ちをかけるように、もう片方の乳首を熱い舌で嬲られた。ねっとりと吸いつかれ、ひとたまりもなかった。
「ひ、んっ、んんっ、それ、無理っ、あっ、出そ……っぁあっ!!」
このままだと本当にイッてしまう――理人がそう確信した、次の瞬間。 瀬名の動きが、ピタリと止まった。 ヴー、というローターの振動音だけが、虚しく室内に響く。
「は………っ、な……んっ」
絶頂の寸前で梯子を外され、行き場を失った熱が体内を駆け巡る。苦しい。どうして? あと、ちょっとだったのに――。 理人は潤んだ瞳で、瀬名を見上げた。