「ねー葛葉ー、構ってよー」
恋人の葛葉がゲームばっかりで構ってくれない。
「ゲームも楽しいだろ? 」
「そうだけどさ〜…」
会話はゲームしてる時だけで、終わったらそこから1人で部屋に籠ってゲーム。時々楽しそうな声も聞こえてくる。
なんかこう、寂しい。
「あー、わかったわかった。」
「ほんと!?」
「んー」
やった!これで構ってもらえる!…でも、なんでだろう。何か嫌な予感がする…。
「じゃあ後でな」
「…はーい」
僕は部屋を出て大人しく待つことにした。
そして数分後……。
(さっき構ってくれるって言ったのに、全然帰ってこない。)
「葛葉ーまだー?」
「あーごめん叶、ネッ友から招待来たからまた今度な」
こっちを向かずにモニターだけを見てそう言う葛葉。
その姿に少しもやもやとした感情と怒りが込み上げてきて、
「なんで!?いっつもそうやって構ってくれないじゃん!」
つい大声を出してしまった。
葛葉はその言葉に振り向いて、
「は、はぁ?何、メンヘラ?だるー」
葛葉は束縛が嫌いだ、その事を思い出してぐっと言葉を飲み込む。
「けど、ゲームの時以外会話がないカップルなんておかしいよ」
「あーそう、じゃあ別れる?お前束縛激しいしめんどくさかったから丁度いいわ」
冷たい目をして葛葉はそう行ってくる。
「っ!やだ!」
「は?何が嫌なんだよ」
「別れたくない…僕が悪かったから…許して……」
涙が溢れそうになって、顔を見て欲しくなくて下を向く。
葛葉は何も言わないままただ無言。
「束縛しちゃうところも治すから…ゲームも邪魔しないから…お願い…許して… 」
僕は葛葉がいないとダメなんだ…別れるなんて耐えられない…
そういうと葛葉はため息をついて
「無理。」
「っ!」
あぁ、もう僕は葛葉と一緒に居ることが許されないんだ。
「分かった…じゃあ別れよう、葛葉」
そう言って僕は後ろを向いてドアノブに手をかける。
【別れよう】
叶がそう言った瞬間、ガツンとした衝撃が頭に走って、酷く後悔した。
怒りに任せて言った言葉が止まらなくて、別れようなんて言うつもり無かった。
叶なら束縛されてもいいし、ゲームは早く叶に追い付きたくて訓練してただけ。
ゲームで連敗してたのもあって、話しかけてくる叶に煽られている気がしてイライラした。
【分かった。じゃあ別れよう、葛葉】
そんな言葉が聞こえて急いで叶の手を掴む。
「待てよ、別れるとか嘘に決まってるだろ!」
「でも葛葉は僕が邪魔なんでしょ?」
「それは…っ」
「ほら、言葉に詰まるってことはそういうことでしょ?」
淡々と突き放す叶に俺は焦る
「ま、待って、俺が悪かったから!」
「やだ。」
「お願いだから!」
「無理」
「ごめんって…!お願いだから…別れるなんて言わないで…」
ポロポロと涙をこぼし、時々嗚咽を漏らしながら叶に縋るように謝る。
すると叶は、
「…僕こそごめんね」
そう言ってぎゅっと抱きしめてくる叶
「俺も、別れようって言ってごめん…っ!」
言葉が途切れ途切れになりながらも伝える。
「うん、ごめんね葛葉…」
ああ、俺には叶がいないとだめなんだ。
「ね、叶」
「ん?」
「…もっかいゲームやりたい」
そう俺が言うと叶はふふっと笑って、
「いいよ!一緒にやろ!あと、ちゃんと僕にも構って!」
「うん…」
「葛葉、 」
「なに?」
「好きだよ。ずーっと大好き。愛してる」
「お、俺も…」
そういうと叶は満足そうにして軽いキスをした。
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リクエストありがとうございました!
ちょっとご本人の性格とズレてしまって無理やり繋げた感が出てしまったのでもしかしたら内容を治す事があるかもしれません。
コメント
6件
初コメ.フォロー失礼します❣️ 主様の書き方好みすぎる💕 そーゆうシーンの書き方が上手すぎて、、🥺💗 knkzのこーゆうのすっごい求めてたので神すぎます😇💗
リクエストです!おもちゃやってくれると嬉しいです!!