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あぁ、この感覚。
すべてを焼き尽くしたあの時に似ている。
どうにもならない、ただ受け入れるしかない。
「…できるなら」
できるなら、あなたと一緒に消えたかった。
「よろしくお願いします」
念願の審神者就任。心身引き締まる思いで、管狐の前で一礼をする。
「こちらこそ、ようこそ本丸へ」
ド新任な僕に与えられたのは、すでに何振りかの刀剣男士が存在する『既存の本丸』。
大体が前任者のリタイアだそうで、当本丸もそれにあたるらしい。
「近侍は加州清光になります」
「承知しました」
申し訳ないが、僕にもやらなきゃいけない事があるので、処遇に文句は言ってられない。
「ふぅ…よし」
少ない荷物を自室に置いて、彼らが待つ手合い場へ足を運ぶ。
side 加州清光
「えっ、手合い…主と!?」
新しくこの本丸にきた主は、挨拶もそこそこに何を言うかと思ったら。
「ちょっと待ってよ」
「数値だけでは君の実力が分からない」
そこそこレベル高いんだけど?俺。
「行きます」
有無も言わさずに、主の攻撃がくる。
バチン!と木刀が合わされば、背筋がゾクリとした。
あ、やられる。
人相手になす術もなく、目の前に切っ先が向けられた。
「っ…」
冷や汗が止まらない。
場内がしんとなる中、
「荒事をしてごめんなさい、大丈夫?」
あっという間に殺気が消えた主の手が、俺の前に差し伸べられた。
「…」
「加州?」
「好きぃ!!!」
やばい、カッコイイ!
全力で主を抱きしめる。腕の中にすっぽり入るほど小柄なのに、何このギャップ。
「むぐぅ…っ」
「こら!加州!主が潰れる!」
「主さま、すごい…!」
新しい主は初日にして、みんなを鷲掴みにしていった。
もちまる
ユメミリ@連載ストック作成中
ミツヒサ