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ポーライド…?宇宙飛行士…?カフェテリア…?上部エンジン…?うっ頭が(
タイトル「メトロデアス2号」
作者:ねこむすび
2088年
宇宙
人類は新たな星を求め、宇宙へと進出
惑星「ポーライド」
念の為ヘルメットは付けたままにしろと本部に言われた
まあ、1号との連絡が急にとれなくなったしな
ンで、目的は地球の再建の為のサンプル調達
そして、この星が安全かどうかの探索と行方不明者の捜索、救助
地球と変わらない、新たな星
温度も丁度いいし、木々が踊るように揺れている
なんだよ、酸素もあるじゃん
もう地球ではないだろうか
主人公「こちら宇宙飛行隊1隊。新惑星を発見。名前は…ポーライドと名付けよう」
腕に取り付けられた通信機に話した後、通信機を折りたたむ
研究職員「酸素や二酸化炭素とは別の「メーシャン」と言うものが空気中に漂っている」
横に居た研究職員の人間の説明が耳に入るが全く理解が出来ない
エンジニアにそんな知識あると思うか?
主人公「で、仕組みは?」
取り合えず聞いてみる
研究職員「知らん。まだ研究中だ。実態はあの1号の奴等が知ってるからな…実態の情報だけでも送ればいいのに」
じゃあ言うなよ
て言うか、地球と違うんかい
ーーカフェテリアーー
昼休憩の時間となった
空気洗浄機やクーラーがガンガン効いている
本部は「宇宙船「メトロデアス2号」の船内でも安全性が確保されるまで脱ぐな」って言ってるしなあ
脱がないでいいか
宇宙船のカフェテリアでは、白い宇宙服を着た宇宙飛行士が集まっている
適当なイスに座り、特別強化窓を見つめる
地球と変わらない風景
地球温暖化で変わる前の地球みたいだな
ガシャン、とカフェテリアのダクトから音がした
全員聞こえたらしく、同じ所に視線を集中させる
その直後電気が数回点滅した後消え、カフェテリアのシャッターが音を上げながら閉まる
そして数分後
カフェテリアの中央テーブルに設置されている「緊急用ボタン」を誰かが押した
ブーーーーと言う無機質な警告音と紅い赤色灯が点灯
緊急用電気によりシャッターは開き、ライトも復活
緊急用ボタンを押したクルーが口を開きながら言う
クルー「なにか…見えた」
その瞬間、ボタンを押したクルーの頭は弾けた
赤い血がヘルメットの中で飛び散り力無く倒れる
その死体を黒いスライムが覆い、頭を再構築する
そして新しく頭が生えたクルーは、スライムに乗っ取られたクルーの死体は挨拶した
スライム「Hello」
一瞬で確信した
コイツは1号の奴等を殺した
ただの化けものじゃない
もっとたちの悪い、知性を持った化けものだ
てか、こんなの1号の最期のデータに載ってなかった!
腹が割け、大きな口が現れる
スライム「Lunchmenu」
そしておおきな舌が目の前のクルーの腹を貫き、口まで運び咀嚼する
スライム「meat」
そう叫ぶバケモノは、闇雲にクルーを捕食していく
ーーーー
ロッカールームのロッカーの中に隠れる者
テーブルの下に隠れる者
ダクトに潜り込隠れる者
まあ、相手はスライムだ
逃げられるわけ無いだろう
そうやって冷静にいようとするも、上手くいかない
手が震える
唯一管理室にはIDパスがいる
侵入者を防ぐための機能が、ここで仇になるなんて
何度か失敗するもシャッターを開けることに成功
念の為ヘルメットを被る
通信機に監視カメラの映像をリアルタイムで送るようハッキングし、更に本部にSOSを送る
しかし、繋がらない
電気室がやられた
主人公「クソが!」
なんでよりによって緊急用電気の本部連絡用だけ破壊された!
じっくり追い詰める気か!
上部エンジン、中央原子発電エンジン、下部エンジン
この3つが破壊されたら詰む
詰む!
いや、まだインフラ用電気は破壊されてない
脱出ポッドが破壊されてない限り、起動する筈だ
ゆっくりと立ち上がり、管理室から足を出し、静かに廊下へ消える
死体から護身用レーザーナイフとレーザーライフルを拝借してホルダーに入れる
目指すは船内のスライムを倒して惑星ポーライドと宇宙船「メトロデアス2号」から脱出すること
出来るだけ仲間が要る
そして、最初に話していた研究職員の死体からも色々漁った
「メーシャンの概要
二酸化炭素や酸素とは別のガス。気温が上昇し限界に達するとメーシャン汚染が始まる。バイオラボで行われた実験により汚染によって生物は生きれなくなり、生存バランスも崩壊することが判明。汚染ガスと普通のガスの二段構えであることが判明」
マジかよ
ヘルメットつけててよかった
いや、最後に書いてある
「これを上手いこと別の物質や気体に変異できれば、地球は再び再建できるかも知れない。勿論、0.1%以下の可能性だが」
「僅かな希望を、この星に託して」
カン、と足音が聞こえ、全身が震える
振り向くな
本能が叫んでいる
スライム「meat」
目を閉じて深呼吸する
腰を長い舌が這いずり回る
勢いよく振り返ると同時に、死体を乗っ取ったスライムの頭部部分をレーザーナイフで刺す
刺したまま取り合えず、なにも考えずバイオラボへ逃げ込む
スライム「help」
そう言いながら舌を伸ばしながら襲いかかる
知性あるからって何でもしていいと思うなよ!
つかなんなんだよあのスライム!
来んなあっちいけ!
学習能力が高いンだよ!
死体を乗っ取って数秒で仲間の声コピーして喋りやがって!
ーーーー
テーブルの下に息を殺して潜む
どうやら音には敏感だが、視覚はないらしい
あくまで飾りと言った所か
スライムは数分間探し回るが諦め、何処かへ逃げた
温室の各テーブルに置かれたPCから「惑星ポーライド」を調べる
「概要:酸素濃度は地球と近いがメーシャンが含まれる
特性:窒素などといった通常のガスだが、気温が上昇し限界を迎えると汚染が始まる
その他:現在、惑星ポーライドでは植物は生きている」
じゃあスライムは汚染生物じゃない?
いや、待てよ
温度が高くなって限界を迎えると汚染が始まるンだよな?
じゃああの植物はなんだ?
続きがあることに気付き、ページを更にスクロールする
「現在惑星ポーライドで生えている植物は、惑星ポーライドの環境に適応した植物である」
なんだ、そりゃそっか
ーーーー
通信機に映し出されているモニターからは生存者が確認出来ない
ッチ、クソ
ストレスで頭痛い
本部はここまで想定してなかったンだろうな…
なんでそこまで調べてないんだよ宇宙連盟本部
バカかよ
毒づきながら、近くにあったクルーのバッグを掴み、そこに氷とサンプルを詰め込む
後は仲間だけだ
て言うか、何で緊急用電気に干渉できたんだ?
RSA暗号と指紋認証で守ってるはず…
もしかして僅かな隙間から?
いや、まあ、それしかないか…
カチャ
クルー「誰だ」
背後から声が聞こえる
片言の英語じゃないし、殺気も感じない
主人公「君は?」
そう問う
クルー「しがないクルーさ」
本当か?
クルーが逆に問う
クルー「今まで管理室で籠もって監視カメラを見てたんだが…なんで御前あんなに機械に詳しいんだ?」
主人公「一応宇宙船を作ったチームの一人だからな。で、エンジニアとして配備された」
クルーは安心したように言う
クルー「そうか。ならよかった。警報が起きてダクトにずっと管理室の籠もっててな。アンタが入ってきてハッキングを手際よくしてたから、産業スパイかとばかり」
主人公「なあ。ダクトって人間が入れる隙間無いよな?」
そう言ってレーザーライフルを頭に構える
クルーは銃口を掴み言った
クルー?「悪いね。昔から嘘つきなんだよ。本部通信用だけ破壊したのも、全部仕込んだんだ。だって応援呼ばれたら終わりだからね」
そしてクルーのヘルメットの隙間から触手が出る
クルー?「さあ、何処から食べようか?腕か?胸か?足か?頭か?御前はどっちがいい?」
右足や左腕、首にまで舌や触手が纏わり付いて気持ち悪い
クルー?「どっちもイヤかな」
そう返して引き金を引いた
偽クルーの頭に直撃した
驚いたらしく舌が離れ、その隙にコアとなりそうな心臓を狙って引き金を引く
クルー?「…」
偽クルーが力無く倒れ、血の変わりに黒い液体が流れる
心臓がコアか
取り合えず、物資輸送用テレポート装置でサンプルのはいったバッグと研究職員の残したメモ、PCのレポートを送信する
送信先は本部
後は操舵室にいって大気圏外離陸してから脱出ポッドで本部まで逃げ込む
じゃなきゃ岩石とかにぶつかる可能性大だしな
よかったよエンジニアでメトロデアス2号の製造に関わって
じゃなきゃ無駄な判断で死にかけないしな
ーーーー
その前にまず医療室かバイオラボに行きたい
もしかしたら、スライムと十分に応援出来るような薬品や武器があるはずだ
そう考えて医療室に足を運ぶ
隊員の生死、体調をリアルタイムでバイタルに表示されている
全隊員450名のうち、もう1人が生きている
その1名はカフェテリアにいる
バイタルは死者には反応しない
だからあのクルーが寄生されてない可能性大だ
まだ、まだ希望はある
ーーーー
カフェテリアに到着し、テーブルの下やダクトの中を散策する
何処だ!
どこに居る!
いやまて焦るな
その時天井から死体が降ってきた
見るにも無残な姿になって
バイタルは「Death」とだけ表示され、本当に生存者は一人になった
クソッタレ
立ち去ろうとしたとき足をつかまれた
死体が口を開く
主人公「死ね」
直後レーザーライフルで脳天をブチ抜く
鳥肌が立つ
初めて生理的嫌悪というのを抱いた
それでも怯まずに立ち上がり死体クルーは言った
スライム「俺達のテリトリー(惑星ポーライド)に勝手に入りやがって。この星の住民なんだぞ俺達は!」
ド正論
そりゃあズカズカと他人が家に上がればブチ切れる
だからって仲間を殺すのは許せない
廊下まで逃げた後、カフェテリアの扉を閉める
操舵室に行く
生存者はもういない
ひとりぼっちだ
ーーーー
大気圏外に突入
操舵室の左側の扉の先には緊急用脱出ポッドがある
これで何とかなる
扉を開けてポッドに搭乗する
主人公「システム作動。ポッドエンジン稼働状況把握。出力100%」
指差し口出し確認をして射出準備をする
「5…4…3…2…」
グシャッ
は?
腹に触手が突き刺さっている
触手の宿主はスライム
嗚呼、そっか
スライムだから隙間関係ないか
なんで判断を誤った
「はあ」とだけため息をついた
ポッドエンジンは機能を停止した
腹は貫かれた
脱出する手段がなくなった
まあでもいいさ
上部エンジン、中央エンジン、下部エンジンの予備操作は通信機で出来るから
リミッターを解除し、フル活動させて過負荷を与える
「DANGER:エンジン過負荷13%」
「DANGER:エンジン過負荷20%」
徐々に負荷が強くなる
ポケットから宇宙飛行隊1隊との集合写真を取り出してビリビリに破り捨てる
どうせアッチで会うんだ
「DANGER:エンジン過負荷100%」
主人公「永遠にさようならだなぁ。メトロデアス」
宇宙の中で、鉄屑となって散った
ーーENDーー