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プランツドールパロ
メモに眠ってたものを掘り起こしました
記念すべき初小説
初がパロでいいのか…??
stxl 水赤 赤さんプランツドール
本人様には関係ありません
苦手な方はブラウザバックしてください
それでは本編どうぞ
それは、まだ小さかった頃のこと
家族旅行で訪れた異国の町は、古びた石畳と色あせた街灯がやさしく揺れる、不思議な空気を纏っていた
雑多な人混みと屋台のざわめきの中、ひときわ静かな裏路地にふと目が留まったのは、れるだった
その路地の先に、ぽつんと佇む古びたアンティークショップ
木の看板には、風化で判読しにくくなった文字。店先の窓には埃をかぶったランプやぬいぐるみが並んでいた
そのときだった
店の入り口近く、ガラスケースの中で微かに光を浴びていたそれに、視線を奪われた
――それは、自分より少し背の高い、可憐な赤いドレスをまとった人形
プランツドールと呼ばれるその子は、静かに佇んでいた
細い指先に小さなリボンが絡み、色が生きているように揺れている
肌は陶器のように滑らかで、まるで寝息を立てるかのような穏やかさがあった
瞳が合った気がして、気づけば店の扉を押していた
「気に入ったかい?」
しわの刻まれた顔の店主が、れるに微笑みかけた。
言葉にできないまま、れるはただ小さく頷いた
「あの子の名前は『Coe.』っていうんだよ。少し昔に、腕の良い職人が作った特別な子さ」
「 ……でも、前のご主人様がね、亡くなってしまって……今は新しい持ち主を探しているところなんだ」
そう言った店主の顔には、どこか哀しみが滲んでいた
棚の奥に並ぶアンティークの中でも、こえはひときわ高価な札が付いていた
小さな手には、到底届かない額
「買えないんだ……」
そう呟いたれるは、別の手頃な品物を選び、レジへと向かった。
そのとき、背後から名前を呼ぶような声がした
振り向くと、店主がやさしく目を細めていた
「大きくなったら、またおいで。あの子と一緒に待ってるよ」
その言葉に、れるは強く頷いた。
胸に刻まれるように、静かに
それから年月が流れた
成長したれるは、生活にも少し余裕ができ、あの時の約束を果たすべく、再びあの国へと足を踏み入れた
記憶を辿りながら、あの路地を進む
アンティークショップは、ほとんど変わっていなかった
看板は少し傾いていたが、ランプの明かりも、軋む木の扉も、まるで時間が止まっていたかのようだった
しかし、ひとつだけ―――明らかな違いがあった
こえがいたはずのショーケースが、空になっていたのだ
胸がざわつく
まさか誰かに売られてしまったのか
そんな思いを抱きながら店の扉を開けた瞬間、視界の奥で動く影があった
あのプランツドール――こえが、店主と話していた
「……こえ……?」
思わず名前を呼んだその瞬間、こえが振り返った。
そして、迷いも躊躇もなく、駆け寄ってくる
「!!!」
そのまま、こえはれるにしがみつくように抱きついた。香水をつけているのか、甘いの香りと、ほのかな体温が伝わってくる
驚いて固まるほとけに、店主はくすりと笑って言った
「この子はね、ずっと君のことを待っていたんだよ」
「最近じゃショーケースから勝手に出てくることも多くてね。私の手には負えんよ」
それを聞いたれるは、深く息を吸い込み、はっきりと告げた
「……この子を買いに来ました」
こえは再び、そっとれるの手を握った
帰国後、こえは静かに家の中を歩き回っていた
まるで初めてのおうちに来た子猫のように、慎重に、それでも楽しげに
そして、ふと立ち止まり、こちらを見て言った
「なんてお呼びしたらいい? ご主人様」
「うーん……れるか、れるちって、みんなからは呼ばれてるなあ」
するとこえは、笑顔で答えた
「れるさん…れるさんがいい」
その言葉に、れるは一瞬だけ驚いたような顔をしたが、すぐに微笑んでこう返した
「じゃあ、僕はこえちむって呼ぼうかな」
やさしい風が部屋を撫でた
こうして、一人の青年と、一人の少女のようなプランツドールの、長い約束が果たされた
それは、出会いであり、再会であり、そして新しい物語の始まりだった
いかがでしたか?
去年くらいに描いたものを、ちょっと改造してみました
実はX(旧Twitter)にも、どこにも出したことない小説でして…w
初出しでした
小説の書いて欲しいシチュやペア、
リクエスト等ありましたら、コメントによろしくお願いします
X▶︎【@kanyae_0w0】
※フォロリク鍵垢のみです
ぼちぼち小説もあげたいので、次回作を待っていただけるとありがたいです!
コメント
2件
普通にめっちゃ上手すぎませんか!? 絵もお上手で、小説も上手とか天才ですか?神ですか? 好きです(??)
ちょっと切なくて、でも最後はすごくあたたかい気持ちになりました。プランツドールの“Coe.”が待っていた時間の重みを感じさせる、店主の「大きくなったらまたおいで」という台詞が本当に胸に刺さりますね。再会してすぐ抱きつくシーン、あれだけでCoe.ちゃんの想いが伝わってきて感動しました。初小説とは思えない、ほどよい距離感の優しい世界観です。次のお話も楽しみにしてます。
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