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side omr
「元貴っ!」
「ん?どしたの、若井」
「ふふっ…元貴、大好き」
「ん、俺も大好きだよ」
若井、ごめんね
若井のこと、好きじゃないかもしれない
若井から好きって言われて嬉しいけど、
俺から好きって言ったことないでしょ
いつも若井から言われて好きって返すでしょ
連絡だって、ほとんど若井からしてるでしょ
でもね、
若井と一緒にいると安心するんだ
俺はここに居ていいって
そこに愛情はないのかもしれないけれど
若井と一緒に居て、安心するのがほとんどだけど
1人でいたい、…別れたいって思う時もあるんだ
でも若井を傷つけたくないから
別れよう、なんて言えやしない
キスだって、セックスだって若井としたいけど
若井以外の人とも出来ると思うんだ
俺には、一緒に居てくれて、
セックスができて
俺を特別だと思ってくれる存在が必要だと思うんだ
俺は、その人に愛を伝えられないのに
俺はなんて我儘なんだろう
ごめん、若井
若井はこんなにも俺を想ってくれているのに
俺は最低な人間なんだよ、若井
こんな俺なんて振ってくれたほうがマシだ
どうして、
どうして俺は—
「…元貴、大丈夫?」
「……え?」
「泣いてる…」
「…っあ、ごめん、なんでだろ…」
「…大丈夫、大丈夫だよ…俺はここにいるから」
「…っ…若井、」
ごめんね、若井
どうか、どうかこんな俺を許して
こんな屑で最低な人間でも、
どうか許してほしい
今はまだ、若井と一緒に居たいから