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70年前の君へ花束を
「今日も来たよ。」
私は、君のお墓に花束を置く。涙がこぼれてしまう前に。
1年前・・・
「今日学んだこと、宿題にしますのでちゃんとやってきてください」戦争の宿題かぁ・・・そんなんわからないな
私、加藤日葵は憂鬱だ。戦争が嫌いだから、宿題がしたくない。でもやんないと怒られるなぁ・・・そんな気持ちで帰った。
家に帰って、ベットに横になると急に眩しい光が放たれた。私はそれに吸い込まれるように光の中に入って行ってしまった。
目を開けると、そこは70年前の日本だった。
私は状況が分からず立ちすくんでしまった。
そしたら、後ろから「君、大丈夫?」と優しい声が聞こえた。振り返ると、同じぐらいの年の男の人だった。
「そこに立ちすくんでるけど大丈夫?」と言われ私は、こういった「信じられないかもしれないけど、私70年後の日本から来たのです」と言うと、彼は一瞬困った顔をしたが、私の話を信じてくれた。「そうなんだ。ところで俺、佐藤航。21歳だ。航って呼んでね。君は?」と聞かれた。
「私は、加藤日葵。17歳です。」と言うと、彼は、「ひまりって言うんだ。可愛い名前だね」と言われ私は、顔を赤くしてしまった。
居場所のない私は、航の家に住み始めた。
でもショックなことに航は、戦争に行く特攻隊員だったのです。私はショックを隠して、他の特攻隊員たちとも仲良く過ごしていた。
ある日、航が私のことをあるところに連れて行ってくれた。そこは、私の名前でもある、向日葵、向日葵畑でした。
航は、綺麗だろ?と言って、私に一輪の向日葵をくれた。私は、そこから航に思いを寄せていった。
その日の夜、急に空襲警報が鳴った。逃げ遅れた私を航が背負ってくれて逃げられた。また、航に助けれた。私はどんどん思いを寄せていった。
その次の日に、赤紙が届いた。航が戦地に言ってしまう。私は、行かないで!と言ったが、「国のためだから」と言って、行くことになった。
ショックを隠しきれない私は泣き崩れ、ずっと泣いていた。
戦地に行くことになったその日、航から遺書をもらった。「もし、俺が死んだらこれを読んでくれ」私はそれをしまった。
航が飛行機に乗って飛びだった瞬間に私は大きな声で、「航ー!」と叫んだ。
航が行ってから、1週間後、航が死んでしまった、ということを聞いた。もう私は、とてもショックだった。悲しかった、辛かった。でも弥の遺書を見た。遺書にはこう書いてあった。
日葵へ
君と会ったあの日、信じられない話を聞いてびっくりした。でもすぐ本当だと分かった。俺は、戦地に行って死んでしまう。でもこれだけ言いたい。心の底から君が好きだ。愛してる。もしいつか生まれ変わったら、君を探して君と出会う。時代が経ったら、平和になっている。
日葵が生きている時代が平和で、楽しい日常になっていることを願っている。
君が生きている時代に帰っても、君の健康と安全を願っている。いつまでも、いつまでもお元気で。君の幸せを願っています。
私は、手紙を読んで泣き崩れた。泣いて泣いて、防空壕に逃げてしまった。するとまたあの光が出て私は現代に戻ってしまった。
私は、お墓に行って君が好きだと言ったあの花を私は今日も君のお墓に置く。「日葵!」後ろから私を呼ぶ声が聞こえる。私はすぐわかった。
航だと。生まれ変わるって言ったの本当だったんだね。私は君の胸に飛び込んで、笑顔で涙を流した。