テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
地雷⚠️
Ryok mtk wki
mtk視点
…
今日は大事な番組の打ち合わせなのに
何故か話が入ってこない
…
‹大森さん?大森さーん!›
〔ね、元貴。大丈夫?〕
『……っ?あ、はい…すみません。』
涼ちゃんに肩を叩かれて進行さんの声に気づく
‹お忙しいでしょうけど、こちらはこんな感じで大丈夫ですかー?›
『はい、…大丈夫です』
‹こちらゲストの方とペアになっていただくゲームがあるんですが、誰が行かれますか?›
ゲーム…
ちゃんと聞いてなかったな…
あ、ここで若井とペアになれば
話もできるんじゃ…
『あ、僕は…』
「俺行きます」
若井が真っ先に手を上げた
打ち合わせであまり発言することがない若井にスタッフも驚いている
‹それでは、若井さんにお願いしますね›
‹そんな感じで当日お願いします›
「はい。ありがとうございます」
打ち合わせが終わると若井はすぐに立ち上がり部屋を出ようとした
『ちょ、若井待って』
「……なに?まだなんかあったっけ」
『っあ、…えっ…と、…』
「何もないなら俺行くよ」
「練習したいから」
『ッッ…うん、ごめん…頑張って、』
「ありがと」
そのまま部屋をあとにした若井に対し
流石に不審に思った マネージャーに話しかけられる
«もしかして喧嘩されてます?»
『…いや、』
〔ちょっとね、機嫌悪いみたい〕
«へぇ、珍しいですね 若井さんがあんな
に不機嫌を顔に出すなんて»
〔そーだねぇ〕
これ以上何も言うなと言わんばかりの
圧を醸し出す涼ちゃんに気圧され、
マネージャーは車回してきまーす、と
出ていった
『…涼ちゃん、…』
〔ん、大丈夫大丈夫。〕
涼ちゃんは僕の頭を優しく撫でてくれた
〔若井にも独りの時間が欲しいんだよ〕
〔きっと仲直りできる〕
〔ほら、今から部屋行ってみよ?〕
『…ん。行く…』
涼ちゃんがいつものように
優しくハグしてくれる
大きくて暖かくて頼もしい
僕の大好きな涼ちゃん
『んふ、涼ちゃん好き。あったかい』
〔ふふ、僕も好きだよ〕
ガチャ
「…あ、…」
若井が抱き合っている僕達を見て
目をそらす
「…ッ、…ご、めん…」
『へ?あっちょ、ちが、若井待って、』
『まってまって、誤解、誤解だから…』
「いや、いいよ…
ピック取りに来ただけだから」
「俺ら、別れたし」
「二人は恋人なんだから好きにしなよ」
「こっちは気にしないで」
若井は僕達と目を合わせず、
そそくさと出ていこうとする
〔いやいや、待って若井…〕
〔全然いつものスキンシップだし、〕
〔僕別れるって了承してないから!〕
「いや…そんなに抱きしめあってから
何いってんの」
「元貴も、俺には全然来ないくせに 」
「涼ちゃんも… 素直な元貴の方が好きなんでしょ」
若井の瞳から光が消えていく
「もういい、ちゃんと話し合おうとか
思って戻った俺が馬鹿だった」
『まって…そんなこと言わないで、』
「別に、別れたからって
ミセスがなくなるわけじゃないから」
「元貴はそれが心配だったんでしょ」
「大丈夫だから、涼ちゃんと2人で過ごしてなよ」
「俺はもうビジネスだけでもいいから」
〔っ…若井…ホントに、違う…〕
「さっきから何が違うの?」
「違う違うって…見てわかるじゃん」
「もういいから…
これ以上しんどくなりたくない。」
「Jamsには気づかれないように気をつけるから。 二人もTVとかライブではいつもどおりにしてね」
「じゃ、明日の収録頑張ろうね」
「ばいばい」
そう言い切って若井は逃げるように扉を開ける
するとタイミングよく車を回してきた
マネージャーが立っていた
«あ、ーっと…
すみません、車準備できました…»
若井は一瞬びっくりした顔を見せたが、
すぐにいつもの爽やかな笑顔を見せ
マネージャーの手の甲にキスをした
『え!?』
「ありがと。でも俺、今日はいいや」
「明日はよろしくね?」
マネージャーも
突然のことに驚いて固まっている
そんなマネージャーをおいて、
若井はスタジオへ帰っていった
«わ、若井さん…どうしたんですか…?»
あんな若井…初めてみた…けど、
そうだ…若井は孤独を埋めようとする
寂しさを
なんでもいいから 人で埋めようとする
このままだと……
〔若井、そうとう寂しかったのかな…〕
〔やっぱり僕謝ってこようかな…〕
『…今言ってもさっきと 同じになるだけだよ』
『とにかく、どうしたら信じてくれるか考えて話そう。』
その孤独は別の誰かで埋めさせない
一刻も早く、自分は愛されてるんだと
教えてやらないと…
«…明日、大丈夫そうですか…?»
マネージャーが心配そうにこちらを見る
『…それは大丈夫。
若井も子供じゃないからね』
『ちゃんとプロだからさ』
僕はMrs. GREEN APPLEの1員
世界中に名前を知ってもらえた今、
自分の行動が世界に影響を与えてしまう
行動は慎重に。
そしたら若井も、わかってくれる……
Next♡💬
コメント
4件
手の甲にキス!!!ちょ、ちょちょ若井さーん!!! いやあ今回は若井さんへの信頼が見えましたね、凄く良かったです 相変わらず天才