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周年ビジュ良すぎました
微rbru/微グロ
血なまぐさい匂いが、辺り一面に広がっている。倒れている人、血を流している人、何かをブツブツと呟いてる人、泣いている人、そんな色んな人がここにいる。
ゴツゴツと鳴り響く、部屋。何かが壊れる音が、一生聞こえてくる。それは何だろうか。小物だろうか、それとも人間の骨だろうか。
「小柳くん、もういいんじゃないですか?」
未だに、殴り続けている彼に終わりにするように声をかける。任務はもう達成出来ているので、あとは帰るだけだが、その途中で俺が今小柳くんが殴っている知らないおっさんに、触られてしまった。もっと深く言えば、ナンパをしながら腰に手。別に、俺一人だったら丁寧に対処出来た。だが今日は小柳くんと一緒で、彼はとても独占欲が強かった。
あれから、小一時間くらい経ったはず。そろそろ、帰らないとライに怒られてしまうが、一向に殴る手は止まることがない。
グシャ、グチュ、ゴツと耳を塞ぎたくなるような音が聞こえる。ふと、おっさんの方に目をやればその顔はもう原型をとどめてなかった。鼻は折れ、歯はもうバラバラに、目玉は変な方向に行き、瞼が垂れ下がっている。皮膚がもうダメなのか、骨まで見えている。
「小柳くん、帰りますよ」
先程よりも、少しだけ低めのトーンで彼を呼ぶ。そうすれば、小柳くんは殴っていた手をやめ、こちらに駆け寄ってきた。小柳くんの手は、あのおっさんの血のせいで、きれいな肌が見えなくなっていた。最悪、汚いと思い急いで手を洗うように促す。そうすれば、彼はうんと言い走って、水道がある場所に向かっていった。
綺麗な手が、あいつのせいで汚く見えてしまう。なんて、最悪なことなんだ。心の底からフツフツと怒りが湧く。
「星導、洗ってきた」
そう言い、小柳くんはさっきまで血で汚れていた手を俺に見せる。
(あぁ、綺麗)
少し色白く、細く大きくて、意外とゴツゴツしている手。やっぱり、何も汚れてないこの手が好きだなと実感する。それと同時に、彼に対する独占欲も強まっていった。