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ここはどこだろう?
黄色の壁と床、湿ったカーペット、嫌に耳に残る蛍光灯のノイズ
いざ意味のわからない事になると、人間とは何故か冷静になる
何故ここにいるか、僕には分からない
強いて言えるのは〝ここにいては不味い〟ということだろうか
いや、本当にどうかは分からない、でも何故か、本能的にヤバいということがわかってしまう
今にも僕を飲み込んでしまいそうなこの空間にいるせいのなのだろうか?
いやに頭が冴える
ふと壁を見ると、意味のわからない黒いシミがあるのが分かる。
そのシミはまるで苦しんでいる、〝人間の顔〟のような
きっと気の所為なのだろう
だがそれを否定しきれない、この空間はなんなのだろうか
そう思った瞬間、耳になにかが聞こえてくる
ドタドタと走っているのだろうか、そんな音がどんどん近ずいてくる
僕は咄嗟に物陰に隠れた
そして、その音はやがて僕部屋に着いた
さっきからずっと、心臓の鼓動がうるさい
まるで車のエンジンのような
僕はこれが足音の主に聞こえないか、恐怖でさらに心臓が鼓動する
ドタ……
こちらに近ずいてくる
その足音が、僕の命の時間のように感じた
その足音が止まった瞬間僕は死ぬのだと、確信した
ピタッ
そう音が聞こえると僕は気を失ってしまっていた
そして気づくと、コンクリートでできた駐車場のような場所にいた